キアヌ・リーブスがスタローン化?「ジョン・ウィック」シリーズ最新作『バレリーナ』

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【やくみつるのシネマ  小言主義 第283回】『バレリーナ:The World of John Wick』
身寄りのない子供を集めて暗殺者とバレリーナを養成する犯罪組織「ルスカ・ロマ」。裏社会で名を馳せた殺し屋ジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)が所属していた同組織で、殺しのスキルを磨いたイヴ(アナ・デ・アルマス)は幼い頃に殺された父親の復讐に立ち上がる。
裏社会のルールを破ったイヴは、1000年の長きに渡って続く暗殺教団の存在にたどりつく。そんな彼女の前に伝説の殺し屋が姿を現す…。

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思わず「虎の穴か!」とツッコミ

『バレリーナ』というタイトルを聞いたときは、プリマドンナを目指す少女の成長物語かと思ってしまいました。それが、どえらいアクション映画です。しかもこれ以上ないほどベタな…。

ヒロインのイヴは、親を殺された後、孤児を集めて殺し屋とバレリーナを要請する犯罪組織「ルスカ・ロマ」で育ちます。

伝説の殺し屋・ジョン・ウィックもここが古巣らしい。思わず「虎の穴か!」と心の中で突っ込みました。はい、昭和40年代のTVアニメ、『タイガーマスク』です。

テンポも早く、ストーリーも入り組んでいるように見えて、要は「娘が親の仇を討つために謎の組織に突っ込んでいく」という王道の復讐劇。主人公が若い女性に変わっても、息をつく間もない超絶アクションは期待を裏切りません。

マシンガンでの激しい銃撃戦の後、1対1のバトルになると、なぜか撃ち合うのをやめてお決まりの拳銃を使った格闘術“ガン・フー”が繰り広げられる。

これって「武士道」の表現なのか、逆に笑えてしまうのが醍醐味です。