【難読漢字よもやま話】「団栗」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解は「どんぐり」
【どんぐりの語源と漢字の由来】
「団栗」の語源には、いくつかの説があります。一つは単純に、丸い形をした栗であることから名付けられたという説です。

二つ目は地面を転がる様子から、「転(ころ)栗」が転じて「どんぐり」になったという説です。

また、昔は子供や幼いものを「どん」と呼ぶことがあり、「栗」の幼名として「どんぐり」と呼ばれるようになったという説もあります。

【縄文時代には主要食料だった!】
日本の縄文時代(約1万年前~2300年前)、どんぐりは栗や栃の実と並ぶ主要な食料の一つでした。

そのままではタンニンという渋み成分(アク)が強いため、水にさらしたり煮沸したりしてアク抜きをしてから、粉にしてパンのようなものを作ったり、煮て食べたりしていました。

多くの遺跡からはどんぐりを調理した痕跡や貯蔵穴が見つかっています。特にブナ科のシイ、カシ、ナラなどの実は栄養価も高く、安定して採取できるため、重要な植物資源でした。

ところが、弥生時代に稲作が普及すると、米が主食の座を占めるようになり、どんぐりは次第に主食としての利用が減少していきました。