「遊び人天国・尼崎で百万長者になれるか」予想が難しい尼崎ボートレース奮戦記

 

「ヤキ回ってんじゃねえよクソヤロー!」

ボートレース尼崎(C)週刊実話Web
この尼崎ボートレース場、筆者が前回来たのは2006年、約20年ぶりだ。昔はスタンド裏に闇市風食堂街のある昭和風情だったが、’22年にリニューアルして今どきのボートレース場に生まれ変わり、屋内スタンドの無料一般席がゴール線より2マーク・ピット側にしかないのが激しく不満だ。

見どころの1マーク付近は吹きさらしの立ち見台(スタンドというほどの建築物ではない)があるのみ。そこから見るのも無頼派っぽくはあるが、暑そう…。

ただ、由緒ある食堂街を改修スタンド1階に残したのは偉い。なんといっても素晴らしいのは尼崎名物、一皿100円の激安タコ焼きならぬ「多幸焼」が今も残っていた点。しかし、その日はすでに「完売」の看板が。食レポは明日に持ち越しだ。

まぁ四の五の言っても仕方ないので、残り3走で儲けるべく舟券購入開始。10R、(1)(2)に(5)(6)を絡ませ3連単3点買いは(2)が出遅れ(5)(1)(3)でハズレ、11R(1)(2)(3)で固いと思ったのに(4)が3着にねじ込んでハズレ、最終12RはSG優勝5回の東京支部エース濱野谷憲吾が(1)枠で、当然そこから流したら、よもやの2着に敗れてハズレ。

「濱野谷、ヤキ回ってんじゃねえよクソヤロー!」と、悔しさこみ上げる初日結果。ま、完全に目がないわけでもなく展開予想は当たってる。明日は頑張ろう。

酒を飲むにはまだ日が高いので、阪神尼崎駅で商店街散策。こちらも駅前が再開発されて小綺麗に。しかし、北口から伸びる中央商店街の雰囲気はあまり変わらず。

アーケードの脇道にはスナック、風俗、立ち飲み屋が並ぶ。例によってキテレツなディスプレイのお店もチラチラあって、ジス・イズ関西を楽しんだ。

しばらく歩いて思い出したのが1990年代の「裏風俗」ブームの頃、近畿圏のマニアックなチョンの間として知られた「かんなみ新地」。商店街アーケードを10分ほど歩き、それが途切れたあたりで、「確か、この辺では?」とキョロキョロすると、おお、怪しさたっぷりの新地の建物はまだあった。

が、数年前から自治体が撤廃運動を進め、’21年にはついに全店廃業に追い込まれ、西側の長屋は解体。残る角地の建物の全ての扉に「尼崎市所有・管理物件」の張り紙。還暦を過ぎた自分にはこの手の裏風俗に突撃する男性力は残ってないけど、旅打ち者のロマンのため営業して欲しかった。

「週刊実話 ザ・タブー」9月5日号より

漢(オヤジ)の旅 兵庫県尼崎市編(2)】へ続く