「遊び人天国・尼崎で百万長者になれるか」予想が難しい尼崎ボートレース奮戦記

ボートレース尼崎 (C)週刊実話Web
【漢(オヤジ)の旅 兵庫県尼崎市編(1)】
『週刊実話 ザ・タブー』で連載中の藤木TDC氏による「漢(オヤジ)の旅」は、全国の公営ギャンブルをめぐるディープツアーガイド。金はないけど飲む・打つ・買う。今回は、尼崎ボートレース場体験記をお届けする。

出足の遅れで気分は“敗け”ムード

ギャンブルと酒のドケチ旅、今月は兵庫県尼崎市へボートレース旅である。尼崎は、兵庫県といっても大阪市のすぐ隣。大阪梅田から電車で十数分、神崎川を渡ればそこはもう尼崎市だ。

電話の市外局番もなぜか大阪と同じ06番で、尼崎の人は自分を大阪人と考えてるところもある。酒あり、女あり、ギャンブルあり、遊び人天国・尼崎で百万長者になれるかタコのヤキトリになるか、男の真剣勝負が始まった!!

尼崎ちゅーたら新大阪からすぐでんな。ほなら昼前ぼちぼち家出たら間に合うんちゃいまっか、と半端な関西弁で考え、午前10時頃に割引料金の新幹線ひかりでのんびり出発したら、尼崎ボートレース場に着いたのが午後2時過ぎになってしまった。

尼崎ボートレース場は阪神電車で梅田から一本、尼崎センタープール駅のすぐ目の前なので移動を甘く見ていたのだが、住宅街のど真ん中のボートレース場でもあり、騒音問題から薄暮開催もナイターもなく午後4時過ぎに舟券発売は終了する。

施設に着いた頃には残り4レース。出走表で前日の出目を研究してたら第9レースも発走してしまった。まず、この段階で気分は敗けだ。

前日成績を見るに、やはりボートレースなので(1)(2)(3)のインが強いが、(5)(6)もときどき着に絡んでる。これは埼玉・戸田や東京・平和島など都市部のボートレース場にありがちなプールの狭さの影響であろう。

1マーク先に奥行がないので(データには70メートル強とあるが目測ではそこまでなさそう)アウト選手がターンで前に出るには大マクリは無理。よってマーク手前でインに切り込み急角度でまくり差しを試みるしかない。

技術のある選手がそこでインを抑えて先行すれば、コース幅がないため直線の順位入れ替わりはなく(5)(6)の艇でも着に残る。が、そういういう理屈は分かっても、舟券が当たるわけでもない。じゃあ1、2、3着のどれにするかはその時々の展開や気象、そして運次第だからだ。