【難読漢字よもやま話】「鬱蒼」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識



正解は「うっそう」
【語源と意味】
鬱蒼(うっそう)とは、木々が生い茂ってあたりが薄暗く感じるほどに繁っている様子を表す言葉です。漢字の印象どおり、密度の濃い自然の空気感や、静けさ、深さを感じさせます。

【由来・歴史的背景】
「鬱」は「気がふさぐ」「こもる」などの意味を持ち、「蒼」は「青々とした」あるいは「深い青緑」を意味します。この2文字が合わさることで、「青々と鬱々と繁った木々」の様子、つまり“うっそうとした森”のような景観を描写します。

古くは和歌や古文の中でも、自然の描写、特に深山や森の情景を表す際に多く用いられてきました。現代でも、文学的・詩的な表現や、ナレーション、観光地の紹介文などで見かけることがあります。

【漢検1級レベルの超難解漢字】
「鬱」は、画数が29画もある超難読漢字。あまりにも複雑なため、「書けない漢字」の代表格としてもしばしば挙げられます。部首は「木偏(きへん)」で、「林」のように木に関係することが分かります。