【難読漢字よもやま話】「蚊帳」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解は「かや」
【漢字の由来】
「蚊」は虫の蚊を意味することは、よく知られているでしょう。しかし、「帳」は通常「ちょう」と読むことが多く、「手帳(てちょう)」「記帳(きちょう)」などの熟語に使われます。この「帳」を「や」と読むのは非常に特殊な読み方であり、ここが難読とされるゆえんです。

「帳」という漢字は、もともと布を垂らして仕切りや覆いとするもの、つまり「とばり」「幕(まく)」のような意味を持っていました。つまり「蚊帳」という言葉は、「蚊」を防ぐための「帳(とばり)」という意味が合わさってできた言葉なのです。

【蚊帳の起源】
蚊帳の起源は古く、中国に遡ります。紀元前の周の時代にはすでに存在していたと言われています。

当初は貴族や富裕層が使用するものでしたが、次第に庶民にも広まっていきました。日本には、奈良時代に中国から仏教とともに伝来したと考えられています。