【難読漢字よもやま話】「玉蜀黍」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識



正解は「とうもろこし」
【漢字と読み方の由来】
そもそも「とうもろこし」という名前は、その伝来経路や見た目から来ています。

「唐(とう)」は中国や異国のものを指し、「もろこし(唐土)」もやはり中国を指します。「黍(きび)」はイネ科の植物で、とうもろこしが日本の雑穀である「黍」に似ていたことからつけられました。

つまり、「海外から(中国経由で)来た黍に似たもの」という意味合いで「とうもろこし」と名付けられました。

また、「玉蜀黍」との漢字があてられた由来は、とうもろこしの粒が「玉」のように丸くて宝石のように見えたことから。

「蜀(しょく)」は古代中国の国を指しますが、ここでは「異国の」という意味、黍(きび)は上記の通りイネ科の雑穀に似ていることから、「宝石のような粒を持つ、異国の黍」という意味合いからこの字が使われたようです。

【とうもろこしの歴史】
とうもろこしは、16世紀に南米から渡来し、最初はポルトガルやオランダを通じて紹介されました。その後、日本には明治時代に入り、本格的に栽培が始まりました。

初期には主に観賞用として育てられ、後には農作物として利用されるようになりました。食品としては、蒸したり、焼いたりして食べられるように。今では夏祭りの出店で焼きとうもろこしが売られたり、映画館やテーマパークでポップコーンが売られたりと、夏の風物詩やレジャーアイテムとしても浸透していますよね。