【難読漢字よもやま話】「蟷螂」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


実は変わった別名も
【蟷螂の豆知識】
かまきりには、その特徴的な姿からさまざまな興味深い話があります。

●「拝み虫(おがみむし)」の別名
かまきりが獲物を待ち伏せする際、前脚を顔の前で合わせる姿が、まるで人間が拝んでいる(祈っている)ように見えることから、「拝み虫」や「祈り虫」という別名があります。

●肉食のハンター
かまきりは完全な肉食性の昆虫で、自分より大きな獲物にも勇敢に立ち向かいます。バッタやコオロギはもちろん、時にはスズメバチやカエル、小鳥などを捕食することもあります。その鋭い鎌状の前脚は、獲物を一度捕らえたら決して離しません。

●メスの共食い
有名な話ですが、かまきりのメスは交尾後にオスを食べてしまうことがあります。これは、卵を産むための栄養補給のためだと考えられています。ただし、必ず食べるわけではなく、オスの動きが素早ければ逃げられることもあります。

●卵鞘(らんしょう)
かまきりの卵は、泡状の粘液でできた硬い塊の中に産み付けられます。これを「卵鞘(らんしょう)」と呼び、木の枝や壁などに産み付けられた状態で冬を越します。翌年の春には、この卵鞘から多くの子供が孵化してきます。

●擬態の達人
多くの種類のかまきりは、周りの環境に溶け込むように素晴らしい擬態能力を持っています。枝そっくりのかまきりや、枯れ葉に似せたり、中にはランの花に擬態する種(ハナカマキリ)もいます。