【難読漢字よもやま話】「海豚」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解は「イルカ」
【表記に関する由来】
高い知能を持つ「海豚(イルカ)」は、群れで行動することが多い生物。イルカ科に属する水生哺乳類を表すこの漢字表記には、以下のような説があります。

●姿形からの連想
イルカの体型が、丸みを帯びていてずんぐりしていることから、陸の「豚」に似ていると見なされたという説が有力です。特に、その太くて短い首や、ふっくらとしたお腹が豚を連想させると言われています。

また、鼻先から潮を吹く様子が、豚が鼻を鳴らすように見える、という説もあります。

●鳴き声からの連想
イルカが発する鳴き声や潮を吹く音が、豚の鳴き声に似ていると感じられた、という説もありますが、これは稀な見方です。

【なぜ「イルカ」と読むのか】
「海豚」は「イルカ」と読みますが、これは「海」を「イ」と読み、「豚」を「ルカ」と読むわけではありません。

このような漢字の読み方を「熟字訓(じゅくじくん)」と呼びます。二字以上の熟語全体に、固有の和語の読みを当てはめたものです。「海豚」という熟語全体で「イルカ」という和語を表現しています。