兵士は消耗品か!? “最凶独裁者”の亡霊に取り憑かれたプーチン大統領がたどる「停戦拒否」の末路

保身と猜疑心を継承

また、前出のCSISの報道ではないが、スターリンが兵士や国民を「消耗品と見ていた」ことは疑いようのない事実で、例えば1932年に農業政策の失策で食糧危機を招いたときには、当時ソ連の構成国だったウクライナに過酷な穀物調達を課し、2年間で500万人(ソ連全体では1450万人)を餓死させたほど。

さらに、1937年から翌年にかけては政敵を排除するために「大粛清」と呼ばれる政治弾圧を実行。政府の要人や文化人を秘密警察に逮捕させ、銃殺刑や強制収容所送りで1000万人もの犠牲者を出したが、プーチン氏がこうした保身と猜疑心を継承している可能性は多分にあるとみられているのだ。

「その証拠がウクライナ侵攻以来、プーチン氏の政敵や批判者が次々と不審死を遂げていることです。
昨年2月に反体制指導者のアレクセイ・ナワリヌイ氏が刑務所内で突然死したり、ウクライナ戦でプーチン氏と対立し武装蜂起を画策した民間軍事会社ワグネルの創始者エフゲニー・プリゴジンが、自家用ジェット機の墜落で不審死を遂げたが、これらはプーチン氏の指示による暗殺といわれている。
さらに、汚職で得た財産で豪遊する高官らが次々と収賄容疑で拘束されているが、プーチン氏は常々『裏切者には残酷な死を』と口にしており、射殺、毒殺、謎の飛び降り自殺や不審死などで政敵やジャーナリスト、反政府活動家などを排除しているとみられているのです」(同)

そのため、このままウクライナへ侵攻が続けば、戦闘による死傷者は倍増、国内での粛清がさらに加速する可能性が高いのだ。

ちなみに1953年に亡くなったスターリンの死因は脳卒中だったが、毒殺を恐れて医者を大量に投獄したため、倒れたときに診察できる者がいなかったとの説もあるという。

これが事実なら、プーチンも最後は同じ道をたどるかも。

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