東海地方の老舗旅館で女湯盗撮事件 犯人は隣県の警察官「こんな破廉恥な事件はじめて」

「昔から、警察と消防はタチが悪い」

すぐにフロントに通報があり、駆け付けた女性従業員と脱衣所でもみ合いになった警察官は、逆切れしたように浴室に走り込むとスマホを浴槽の中に投げ入れたという。

「水没させることで証拠隠滅を図ったみたいですね。生活に欠かせないスマホを犠牲にするくらいだから、よっぽど追いつめられていたんでしょう」

その後、この警察官は騒ぎを聞いて集まった仲間に取り押さえられ、客室へと連行(?)されるとすぐに爆睡し始めたそうだが、これでカタがついたわけではない。

「責任者の方と話をしました。向こうとしては当然、表沙汰にしたくなかったみたいで、被害に遭われた方、一人ひとりと示談のような話を進めていました。
画像について警察官は『消えた』と主張していましたが、後日、警察関係者の手でデータが復元されたとの報告を受けました。これを動かぬ証拠として被害届を出すつもりだったんです。
でも、被害に遭われたお客様のプライバシーの問題もありますので、皆さんに確認したところ『画像データの確実な消去』を条件に、被害届は出さないというご意向でしたので、こちらとしてもそのように対応いたしました。
長い事この商売をしていますが、こんな破廉恥な事件は初めてです」

女将は旅館組合の会合でこの事件を報告したそうだが、「昔から、警察と消防はタチが悪いんだよ」と吐き捨てる者もいたという。

「やはりうちのような老舗旅館の大番頭さんでした。詳しいことは教えてもらえませんでしたが、苦々しい顔をしていましたので、過去に相当イヤな思いをしたんでしょうね」

この会合以降、地元の温泉旅館では警察と消防の団体を断るところが急増しているという。

取材・文/清水芽々

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清水芽々(しみず・めめ)

1965年生まれ。埼玉県出身。埼玉大学卒。17歳の時に「女子高生ライター」として執筆活動を始める。現在は「ノンフィクションライター」として、主に男女関係や家族間のトラブル、女性が抱える闇、高齢者問題などと向き合っている。『壮絶ルポ 狙われるシングルマザー』(週刊文春に掲載)など、多くのメディアに寄稿。著書に『有名進学塾もない片田舎で子どもを東大生に育てた母親のシンプルな日常』など。一男三女の母。