早見優を初めて見たとき「世界一美しい生きもの」だと思った―『夏色のナンシー』大ヒットとコカ・コーラCMの関係

コーラのCMは早見優、優・優・優!

ご存じのように’82年は、小泉今日子や中森明菜などなど、新人アイドルの当たり年でしたが、いわゆる『82年組アイドル』の中でも、早見優はとりわけCMの印象が強い。

商品名からして懐かしい、資生堂『恋コロン髪にもコロンヘアコロンシャンプー』のCM(’82年、CMソング=早見優『急いで!初恋』)や、赤い水着を着てプールで悲しげにたたずむペンタックスのカメラのCM(’82年、CMソング=荒井由実『あの日にかえりたい』)とか。

でも早見優といえば何といっても、翌’83年、『夏色のナンシー』が流れるコカ・コーラのCMでしょう。そのぐらい凄まじいインパクトを持った映像が、目に飛び込んできたのです。

自転車に乗り、野球のノックを受け、ローラースケートに乗り、浜辺ではしゃぎ、そしてコーラを飲む、早見優、優・優・優!

そして、そんなからっと陽気な映像に『夏色のナンシー』という曲が見事にハマっていたのです。

では、なぜそんなCMに、ひいては早見優に『夏色のナンシー』がビタッとハマったのか。そしてなぜヒットしたのか。

あと、43年前に胸をときめかせたスージー少年が時を経て早見優本人に会えた話などをまた次回に。

「週刊実話」7月24・31日合併号より

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スージー鈴木

音楽評論家。1966年(昭和41年)、大阪府東大阪市出身。『9の音粋』(BAYFM)月曜パーソナリティーを務めるほか、『桑田佳祐論』(新潮新書)、『大人のブルーハーツ』(廣済堂出版)、『沢田研二の音楽を聴く1980―1985』(講談社)など著書多数。