早見優を初めて見たとき「世界一美しい生きもの」だと思った―『夏色のナンシー』大ヒットとコカ・コーラCMの関係

早見優 (C)週刊実話Web
【スージー鈴木の週刊歌謡実話第1回】
早見優『夏色のナンシー』作詞:三浦徳子/作曲:筒美京平、編曲:茂木由多加、1983年4月1日発売

週刊実話7月24・31日合併号より、スージー鈴木氏による新連載「週刊歌謡実話」がスタート。記念すべき初回は早見優の『夏色のナンシー』をお届けする。

早見優は「世界一美しい生きもの」

はじめまして。今号から、新連載『スージー鈴木の週刊歌謡実話』を担当させていただきます、音楽評論家のスージー鈴木と申します。

1966年、昭和41年生まれの58歳。大阪府は東大阪市に生まれ、大学から上京。サラリーマンを経て4年前の2021年に独立し、音楽評論家という今どき流行らないいかめしい肩書を掲げて、古い音楽や、やや古い音楽、たま~に新曲などを評論しております。

日頃は、音楽理論とか、コード進行が…など、いかめしい肩書にふさわしい、小難しい内容などを書いたりすることもありますが、この連載では、ちょっと懐かしい歌謡曲に関する思い出話やエピソード、「実は…」と話したくなる『歌謡実話』を、楽しく書いていければと思います。よろしくお願いします。

初回ということで、挨拶が長くなりました。残る文字数で、初回にふさわしい、華々しい曲をご紹介します。’83年のヒット曲、早見優『夏色のナンシー』でどうでしょうか。

最近はルッキズムやら何やらで、容姿のことについて、めったなことは書けない世の中ですが、本当のことだから正直に話しますね。

テレビで初めて早見優を見たときに思ったものですよ――「世界一美しい生きもの」だと。

「女性」ではありません。「生きもの」です。動物、植物も含めて、いちばん美しい生物なのではないか、そんなふうに思ったのです。大げさではなく、本当に。

早見優がデビューしたのは’82年の4月。私が高1になり立てのタイミング。あれから43年経って思い出すのは、彼女が出演していたいくつかのCMです。