イラン・イスラエルの「12日戦争」で金正恩総書記が震え上がった“バンカーバスター”の破壊力

米国は偽装爆撃機で中国、北朝鮮を牽制

米国はイランにあるフォルド、ナタンズ、イスファハンの3カ所の核施設に前例のない長距離爆撃を行ったが、軍事専門家らが注目したのは、グアムへの偽装用のB2ステルス爆撃機派遣。

これは、中国の台湾攻撃や北朝鮮の韓国攻撃に対する抑止力を強化するうえで大きな効果をもたらしたと言える。

軍事作戦ではイランの2つの核施設が、バンカーバスター(大型地下貫通型爆弾)GBU57が14発降り注いだことで損傷を受けた。

同時に、巡航ミサイル潜水艦(SSGN)から24発の巡航ミサイル「トマホーク」が、3つ目の核施設に向けて発射された。

「北朝鮮は、地下に核・ミサイル関連施設だけでなく、正恩氏などの最高指導部の隠匿施設まで構築している。
イラン攻撃にGBU57を使用したことで、北朝鮮の地下施設も米国の攻撃を受ければ、安全ではないことが示されました。このGBU57は、従来のものとは次元が違います。
過去に使用されたバンカーバスターは重量が約2トンですが、GBU57は13トン。高高度から落とした場合、重力のスピードで60メートルぐらいの鉄筋コンクリートであれば、貫通するほど強力なものです」(軍事ライター)

この最新型のバンカーバスターは別名「MOP(モップ)」と呼ばれ、米軍が所有するB2ステルス爆撃機にしか搭載できない。正恩氏が最も恐れる米兵器の一つだ。

北朝鮮は朝鮮戦争(1950年6月25日開戦)当時、米軍が主導した国連軍の強力な空中砲撃を経験して以降、全国土を要塞化するとして、主に花崗岩地帯に6000以上の地下施設を建設した。

高位脱北者は「北朝鮮指揮部が有事の際に隠れるため、平壌の地下数百メートルに巨大な秘密施設を設置している」と証言している。