異次元だったはずの少子化対策はなぜ失敗したのか? 原因は「官僚バイアス」にアリ
2025.06.22
今年5月、三原じゅん子・こども家庭相が『DayDay.』(日本テレビ系)に出演。これまでに累計65兆円もの予算が投じられながら成果がでていないこと、その検証を行っているのかと問われ、三原大臣は「これからしっかりそこを始めていって…」と説明した。
元「青汁王子」こと実業家の三崎優太氏が呆れた様子で、Xに《18年間で少子化対策に65兆円以上使っておきながら、効果の検証は『これから』らしい》《だったらそのお金、生活が苦しい人たちに直接還元したほうが意味あるんじゃない?》などと投稿した。
この指摘は、長らく続く少子化対策が改善どころか、悪化の一途をたどっていることを考えれば無理もない話。
ソーシャルメディアでも「原因の一つに経済的理由があるのだから、間違いなく今より改善できましたね」などの声が飛んでいるが、その腑抜けぶりを以前から批判していたのが、経済アナリストの故・森永卓郎氏だ。
『緊急出版 森永卓郎 絶体絶命の日本を救う最後の提言』(小社刊)収録の「亡国の少子化対策」(週刊実話2023年2月2日号掲載)では、“異次元”と呼ばれた少子化対策の見当違いぶりを指摘していた。(※肩書は当時のもの)
女子学生が考える「相手の希望年収」は500万円以上
2022年の出生数は初めて80万人を割り込む見通しで、少子化が一層深刻化している。
そのため、岸田文雄総理は年頭会見で「異次元の少子化対策に挑戦する」と表明した。
もともと岸田総理は「こども予算倍増」への道筋を「骨太の方針」で示すとしていたが、予定を繰り上げ、「こども政策」の強化策を4月までにまとめるよう指示していた。
具体的には出産育児一時金の50万円への増額のほか、児童手当や幼児教育・保育サービスの拡充、育児休業制度の強化などが見込まれている。
こうした政府の動きと歩調を合わせるように、東京都の小池百合子知事も1月4日、18歳までの子供に月額5000円の給付を所得制限なしで行う方針を表明した。
もちろん、少子化対策は必要なのだが、問題は検討されている出産・子育て対策がほとんど効果を持たないということだ。
国立社会保障・人口問題研究所が実施した「出生動向基本調査」によると、2020年時点の夫婦の完結出生児数は1.9だった。
つまり結婚さえすれば、いまでも2人近い子供ができているのだ。
ということは、非婚化によって深刻な少子化が発生していることになり、非婚化の加速は結婚しないのではなく、結婚できないことが原因だと考えられる。
私のゼミの女子学生に「相手の年収がいくらだったら結婚しますか?」と聞いたら、全員が500万円以上と答えた。
もちろん、これは希望ベースだが、労働政策研究・研修機構が2014年に発表した報告書で20代後半男性の結婚率を見ると、年収150〜199万円が14.7%であるのに対して、年収500〜599万円だと53.3%に跳ね上がる。
非正社員の平均年収は170万円だから、非正社員の男性はほとんど結婚してもらえない現実があるのだ。
- 1
- 2
合わせて読みたい
-

水卜麻美アナが日テレ退社へ 夫・中村倫也の説得で『24時間テレビ』が花道に?
2025.05.11 芸能 -

「応援は人生を代償にしてこそ美しい」プロ野球応援の革命児が栄光と挫折の末にたどり着いた真髄を激白!
2025.03.17 エンタメ -

巨人がカブス電撃退団の今永昇太“争奪戦”に参戦 単年10億円レベルの大型契約用意か
2025.11.08 スポーツ -

「ゴジラ監督」への布石が大誤算…巨人解任・桑田真澄を中日がコーチ招聘へ
2025.11.07 スポーツ -

『DOWNTOWN+』が大成功の松本人志、テレビ復帰は日テレとTBSの一騎打ちへ
2025.11.10 芸能 -

松本伊代「再入院」でささやかれる“引退説”ヒロミがひた隠す本当の病状
2023.02.07 芸能 -

芦田愛菜の結婚相手は「政治家二世か高級官僚」早くも両親がお相手探し
2024.07.10 芸能 -

国分太一vs日テレ全面対決に 旧ジャニーズ事務所元社長の影
2025.11.10 芸能 -

放送終了が決定した「アッコにおまかせ!」は、なぜこんなに嫌われるのか?
2025.11.09 芸能 -

晴海フラッグがチャイナタウン化? 8億円転売、無断民泊も横行…東京五輪選手村ゴーストタウン懸念
2025.11.09
合わせて読みたい
-

水卜麻美アナが日テレ退社へ 夫・中村倫也の説得で『24時間テレビ』が花道に?
2025.05.11 芸能 -

「応援は人生を代償にしてこそ美しい」プロ野球応援の革命児が栄光と挫折の末にたどり着いた真髄を激白!
2025.03.17 エンタメ -

巨人がカブス電撃退団の今永昇太“争奪戦”に参戦 単年10億円レベルの大型契約用意か
2025.11.08 スポーツ -

「ゴジラ監督」への布石が大誤算…巨人解任・桑田真澄を中日がコーチ招聘へ
2025.11.07 スポーツ -

『DOWNTOWN+』が大成功の松本人志、テレビ復帰は日テレとTBSの一騎打ちへ
2025.11.10 芸能 -

松本伊代「再入院」でささやかれる“引退説”ヒロミがひた隠す本当の病状
2023.02.07 芸能 -

芦田愛菜の結婚相手は「政治家二世か高級官僚」早くも両親がお相手探し
2024.07.10 芸能 -

国分太一vs日テレ全面対決に 旧ジャニーズ事務所元社長の影
2025.11.10 芸能 -

放送終了が決定した「アッコにおまかせ!」は、なぜこんなに嫌われるのか?
2025.11.09 芸能 -

晴海フラッグがチャイナタウン化? 8億円転売、無断民泊も横行…東京五輪選手村ゴーストタウン懸念
2025.11.09