不動産や貴金属の“押し買い”被害が急増中 1億2000万円相当の自宅を700万円で買い叩かれたケースも

AIで生成したイメージ
訪問買取業者が、アポなしで自宅などを訪問し、貴金属等を押し売りではなく“押し買い”する被害が数年前から続出。

最近では都市部の戸建てやマンションに住む高齢者から、相場より低い価格で不動産を買い取る“押し買い”も急増しているという。

全国の消費生活センターには「マンションを相場より4割も安く買い取られ、10カ月後に追い出された」、「業者に夜11時まで居座られ契約書にサインしてしまった。解除を求めたら高額な違約金を請求された」などといった60歳以上の高齢者からの相談が2018年以降、年間600件以上も寄せられているという。

「80代の女性が自宅マンションの売却をしつこく持ちかけられて、仲介により550万円で売却する契約を結んだ。
買主から50万円の手付金が支払われ、仲介手数料を控除した40万円を受け取ったが、引っ越しが難しいと思い『キャンセルしたい』と連絡したところ、手付金50万円の倍額と手数料を合わせた約115万円支払うよう請求された。
80代の女性は解約時の説明を受けていなかった。賃貸物件を探すにも高齢者の場合、なかなか見つからず、途方に暮れるといった“二次被害”も出ています」(消費生活ライター)

こんなケースもある。

業者から「自宅売却後も(自宅に)住み続けられる」と勧誘された70代男性は、提示された700万円で自宅を売却し、月15万円で賃貸するリースバック契約を結んだ。

後日、自宅の取引額は1億2000万円相当だったことが判明。著しく買い叩かれたわけだ。

リースバックとは、自宅を売却した上で、同物件を賃貸すること。売却資金の確保と同時に住み続けることが可能になる。

元プロ野球選手の古田敦也氏がイメージキャラクターを務める不動産会社『ハウスドゥ』もリースバックに参入している。