不動産や貴金属の“押し買い”被害が急増中 1億2000万円相当の自宅を700万円で買い叩かれたケースも

騙せそうな高齢者を集めた“カモリスト”も

都内在住の自由業の70代男性が語る。

「売却しても家賃を払えば、そのまま住めるということで、リースバックを考えているんですが、どの業者にするか悩んでいます。というのも、業者によって売却価格が異なるからです」

押し買い業者は、安く買い叩いた物件を高値で転売して利ザヤを稼ぐ。オーナーが家を売却した後も、賃貸契約で済み続けられるリースバック契約を持ちかけるケースも多々ある。

「家を買い叩かれた挙げ句、更新のない賃貸契約を結ばされ、期限切れで自宅から追い出される被害が出ています。
リースバック契約には、家賃を支払い続ける資金が枯渇して住めなくなるといったリスクもありますから十分注意して下さい」(不動産アナリスト)

都内では地価高騰で大きな転売益が見込める港区、品川区、世田谷区、目黒区などのマンションなどで被害が頻発しているという。

「騙せそうな高齢者の住所を集めた“カモリスト”まで出回っています」(全国紙社会部記者)

前出の消費生活ライターが押し買い対策について、こうアドバイスする。

「訪問業者が現れたその日は契約せず、家族など信頼できる人に相談する。業者が提示する買い取り額や賃料は適切か他の不動産業者と比較する。今は、ネットで自宅の価格を無料診断するサービスもあります」

押し買い訪問業者には要注意!

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