30代人妻が風俗嬢として働く理由 「実母と舅の駆け落ち」から始まった悪夢の連鎖

「お前は疫病神だ」「結婚したのは間違いだった」

「舅は家族に内緒で早期退職をしていたらしく、会社にはもういませんでした。
母も勤務先を辞めて、アパートも引き払っていました。2人とも携帯電話を置いて行ったし、探すアテもなくて家族全員途方に暮れました」

困り果てた揚げ句、「どこかで幸せに暮らしてくれればいい」と2人のことを理解しようとした貴美子さんに対し、姑と夫は「裏切られた!」と激怒。

「お前は疫病神だ」「お前と結婚したのは間違いだった」などと連日のように貴美子さんを責め立てるようになったという。

「私にやつ当たりする気持ちも分かるし、母のことを罵倒するのも我慢できましたが、娘にまで冷たい態度をとるようになったのは辛かったですね」

やがて田中家は経済的に困窮し始める。

「舅の給料が入らなくなったこともありますが、姑が憂さ晴らしのように浪費するようになったこともあって、貯金が底を尽き、私の夫の給料だけでは家計を賄えなくなったんです」

やむを得ず生活のためにパートを掛け持ちし、朝から夜まで働き詰めになった貴美子さんは、自分がいない間に娘が虐待されていたことを知って驚愕する。

「ろくにご飯も食べさせてもらえず、お風呂もまともに入れてもらえませんでした。
娘がちょっとでも反抗的な態度をとったり、素直に言うことを聞かないと体罰も加えていたようです」

姑だけならまだしも、実の父親である夫までもが虐待に加担していたことに怒りと絶望を隠せなかった貴美子さんは離婚を申し出たが、夫と姑は「離婚したければ慰謝料を300万円払え」と詰め寄ったと言い、風俗勤めに踏み切ったという。