自動車産業再建のカギは高齢者向けスクーター? 超高齢化社会の移動方法を考える

蝶野正洋 (C)週刊実話Web
「蝶野正洋の黒の履歴書」自動車メーカー“起死回生”の提案

「俺が若い頃は、みんなバイクに憧れていた」

アメリカが推し進める関税政策の影響もあって、日本のクルマ産業の先行きが不透明になっている。

中でも日産自動車はEV戦略が行き詰まり、ホンダ(本田技研工業)との合併も断念。

大規模なリストラを断行して、国内にある2つの工場も閉鎖を検討している。

トヨタ自動車は販売台数世界一をキープしているけど、業界としてはそれ以外の国内メーカーと、トップを目指して競い合ってるほうが健全だと思う。

プロレス界のように新日本プロレスだけがメジャーで、あとはインディー団体みたいになっちゃうとバランスが悪く、不測の事態への対応が滞ってしまうからね。

以前から“若者のクルマ離れ”が叫ばれているけど、首都圏の道路は相変わらず混んでるし、地方はクルマが無いと生活ができない。

現在も需要は、それなりにあると思うんだよ。

ただ、景気が悪いから、数年ごとに買い換えたりするような人が減って、同じクルマに長く乗る人が増えているんじゃないか。

中古車市場でも、以前は10年以上前のクルマが出回ってたけど、最近は海外に販売するルートが確立されているようで、あまり見なくなっている。

日本だったら10年落ちや、10万キロ以上走ったクルマはほとんど価値がなくなるけど、海外ではまだまだ現役バリバリだからね。

クルマだけでなく“若者のバイク離れ”も顕著らしい。

俺が若い頃は、みんなバイクに憧れていた。

俺も原付を乗り回してたし、仲間で集まってちょっとした“夜のツーリング”をしたもんだよ。