タカアンドトシ北海道知事選出馬か 結成30周年で「北海道がどんどん好きになってる」

「北海道のために命を捧げたい」

──そして2020年からコロナ禍になり、劇場もテレビもそれまで通りとはいかなくなったと思います。変化はありましたか?
トシ「YouTubeをやり始めた芸人が多くて、『俺らもどうする?』とは話しましたね。でも、中途半端にやっても仕方ないし」

タカ「今の仕事のペースで休みの日を使って撮影するのも大変だなって」

トシ「ネタや劇場を頑張ろうとなりました。ちょうどその頃からNGK(なんばグランド花月)にも毎月出させてもらうことになったのもありますね」

──デビュー30年を振り返って、お二人はどう感じてますか?
タカ「やはり信頼と実績みたいなのがあって、長く保っていけるのは凄く誇りに思っていいのかなと、初恋タローのお母さんが言ってたらしいですわ」

トシ「誰の名前を出してんだよ! こいつの可愛がってる後輩芸人なんですけど」 

タカ「でも、この世界では、まだまだひよっこですよ。何十年も活動している偉大な先輩が吉本にはたくさんいますから。
いい仕事を選んだと思いますね。舞台に立てる以上は現役なので」

──30年続けられたなかで、転機となった人とは?
タカ「オンバトで初めて予選を通過したのが札幌大会。アンタッチャブルさんと同率5位でギリギリでオンエアされたんです。
あれを逃してたら、次に出られたのは2年後くらいだった。俺たちに入れてくれたのが、トム・ブラウンの布川(ひろき)なんですよ」

トシ「30年のキーマンがアイツかよ」

タカ「でも、布川もそうだけど、北海道出身のお笑い芸人が増えましたね」

──今後の野望は?
タカ「北海道がどんどん好きになってるんですよ。北海道のために命を捧げたい。知事になります」 

トシ「いよいよ打って出ますよ(笑)」 

タカ「政治をまったく知らないんですけど、知らない純粋な奴が、初のコンビで北海道知事・タカアンドトシになります」 

トシ「2人で知事なんてなれるわけないだろ。でも真面目な話をすると、’20年に中川家さんと海原やすよ・ともこさんがNGKの看板になったんです。
中川家さんとは芸歴が2年しか変わらない。今まで大阪以外の芸人がNGKの看板になったことがないので、なれたらいいなとは思いますね」 

タカ「NGKの看板の先には、北海道知事が待ってます(笑)」 

文/本多カツヒロ、撮影/小田駿一

「週刊実話」6月5日号より

タカアンドトシ

ボケのタカとツッコミのトシからなる漫才コンビ。共に1976年生まれ。札幌市の中学校の同級生。’94年5月にコンビ結成。翌年、道産子芸人第1号としてデビュー。2002年に拠点を東京に移し「欧米か!」で一斉を風靡する。『M-1グランプリ2004』ファイナリスト、『爆笑オンエアバトル』第7代、8代チャンピオン。