蝶野正洋が考える“トランプ大統領と橋本真也の共通点”

蝶野正洋 (C)週刊実話Web
「蝶野正洋の黒の履歴書」トランプ大統領と橋本真也の共通点

「破壊なくして、創造なし」

アメリカの大規模な関税政策、いわゆる“トランプ関税”に世界中が巻き込まれて対応に苦慮している。

トランプ大統領のやり方は、最初にカマして不利な条件を突き付けて、相手が慌てたところで個別に交渉する。

ケンカを売るのはパフォーマンスで、裏では落としどころを決めているという、よくある手法だよ。

各地で起こる紛争もビジネス的に捉えて、アメリカにとっての損得で動く。

ロシアとウクライナもそうだし、イスラエルが落ち着いてきたと思ったら、今度はインド・パキスタンにも介入して、利権を奪うようなことを繰り返している。

とはいえ、戦争の仲介で稼ぐみたいなビジネスモデルは100年くらい続いていて、もう通用しなくなってきた。

戦争のために過剰な生産と消費を繰り返すことは、長期的にみれば無駄でしかない。

それはロシアも気づいているだろうし、プーチン大統領の本音も戦争をやめたいんじゃないかな。

今はこの手法が儲かるから続けようという連中と、そういう時代を終わらせようという派閥がせめぎ合っている時期なんだろうね。

トランプ大統領はアメリカ国内でも「政府効率化省」を設立したり、さまざまな組織を事業仕分けして片っ端から予算を削っている。

NASAや大学の研究費などが対象になってるけど、これはどうやら予算を中抜きする奴らを一掃するのが目的みたいだね。

例えば、大学の研究費として国家予算から1億ドル出ていても、現場にはその1割くらいしか落ちてこない、なんてことが常態化していたようだ。

だから、一度その体制を壊して作り直すということをやっている。

まさに「破壊なくして、創造なし」で、橋本真也選手と同じ考え方だよ(笑)。