新庄監督にソフトバンクから熱視線 孫正義オーナーが“AI采配”を高く評価
えっ、采配をAIに丸投げ!? 日本ハム・新庄剛志監督に「チャットGTP軍師説」がささかれている。これに好反応を示したのが、「オープンAI」と連携するソフトバンク・孫正義オーナー。小久保裕紀監督の後任プランが浮上し、最下位ホークスの混迷に拍車が…。(全2回中の1回)
「監督は演出家でいい」
「作戦立案、選手分析、戦術は専門家に任せ、監督に必要なのは選手を導く言葉と誰より熱い背中。演出家でいいと。これが過去3年の監督経験で見出した新庄氏の結論」
そう話すのは、新庄日本ハム発足以来、近くで観察を続ける新庄氏と旧知の解説者。
本誌が入手した情報によれば、今季の新庄監督は腹心の岸七百樹マネージャーに先発メンバーの作成を任せ、継投や代打などの作戦はコーチ、スタッフが“ああだこうだ”と言い合いながら決めるスタイルだという。
采配の丸投げだ。
「岸マネージャーは2023年のWBCで、栗山英樹監督付マネージャーとして世界一に貢献した。監督の勧めもあり、オープンAIのチャットGPTを有効活用している。大きな声では言えないが、AIが作戦参謀とは前代未聞です」(地元テレビ局記者)
新庄監督は「1年目はトライアウト」と宣言。一、二軍の枠を取り払い、全選手を交代で一軍に引き上げ、試合でも起用した。
2年目は経験豊富なベテランを想定外に投入する無茶苦茶な采配にトライ。結果は共にリーグ最下位だが、データは蓄積できた。
「大航海」と名付けた3年目はコーチに采配を丸投げし、選手ファーストでチームを2位に押し上げた。
この間、スタンドから「もっと真面目にやれ」の声も浴びたが、新庄監督はポリシーを貫き、清宮幸太郎、万波中正、郡司裕也、野村佑希、田宮裕涼らの若手が覚醒。ソフトバンク、巨人から獲得した吉田賢吾、若林晃弘を再生させた。
新庄“AI采配”を孫オーナーが高く評価
その集大成が、丸投げを進化させた今季の“生成AI采配”だ。
「選手の動きの予測やデータ解析、分析はAIに敵わない。ボクが采配を振るわないから、日本ハムはいい結果を出せている」とうそぶく指揮官だが、確かに今季はオープン戦で優勝。
公式戦に入っても悠々と2位を順走。開幕から21試合連続犠打ゼロのプロ野球記録を更新し、今なお記録を伸ばしている。
「送りバントはアウトを1つ渡すだけ」というのが表向きの理由だが、これも“お抱え軍師”の回答なのだろう。
そんな新庄野球に興味津々なのが、ソフトバンクの孫正義オーナーだ。
自身もチャットGPTのコアなユーザーで毎夜、AIと対話しながらあらゆる戦略を練る、と公言している。
ホークス球団についても改善点を見つければ、24時間態勢で待機する秘書団を通してその都度、球団に届けている。
今季はチームが混迷していることもあり、回数が増えているという。
チャットGPTの親会社は米企業「オープンAI」。孫氏は同社のサム・アルトマンCEOとタッグを組み、今年1月にホワイトハウスでトランプ大統領と面談。今後、米国のAI開発に約78兆円を共同投資する計画を発表している。
だからこそ新庄監督の「チャットGPT采配」を高く評価する。
可能であれば、ホークスで試したいところだが、球団運営は野球に真摯に向き合う、王貞治球団会長に一任している。
そこで新庄日本ハムをAI采配のラボ(実験室)と捉えているのだ。
「週刊実話」5月8・15日号より
<日ハム好調采配の裏2>へ続く
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