“心の問題”が社会問題化「メンタルやフィジカルをヘルスコンシャスな状態へ持っていく」重要性を『Deportare Club』竹下雄真代表が説く

不安で鬱でストレスまみれの時代

「失敗はもちろんしますよ。だけど落ち込まない。ネガティブな事象が起きたら、次の瞬間に解決策を考えますし、『どうせうまくいくんだから、いろいろあったっていいじゃない』って思っています。変わっているとは言われますけど、僕にとっては普通の感覚ですからね。もちろん、多くの人はポジティブなイメージを持てずに生きているんだなということも分かります。

でも、絶望のイメージばかりしていたら、そうなりますよ。人間は良くも悪くもイメージできる通りにしか現実はならないですからね。もしも未来に対して絶望しかないのであれば、書き換えてください。絶望的な未来にフォーカスをせずに、ポジティブに『自分がどうなりたいか』をひたすらイメージしてください。なりたい自分を明確にイメージできるようになれば、そうなろうとするんです。

最初に言ったように、僕は88歳で家族に囲まれて、『やり切った』と満足して死にます。最後が決まっていれば、その前のことはどうでもいいんです。どこで何をしようが、僕は自分が主役の人生を生き切るだけです。でもそれは、これを読んでいる読者の一人一人も同じ。自分が主役の人生を生きているんです。どう生きようがその人の勝手ですが、どうせやるなら、より良く生きる方を選んでくれる人が一人でも増えてくれたらいいなと思っています」

不安で鬱でストレスまみれ。こんな時代だからこそ、ポジティブに自分の人生を生きることを決意しなければ、簡単に悪意と怠惰と情欲に呑み込まれてしまうだろう。

現実に世界は崩れかけている。竹下が挑むのはそんな人間の業なのか。

“存在するなら進化しろ”。その言葉は今、私たちにこそ突き付けられている。

(完)

取材・文/村瀬秀信

「週刊実話」4月24日号より