孤高のトレーニングジム代表が目指す! 医者とトレーナーが共闘する“医療連携”の未来



いずれは庶民にも健康意識を根付かせる

ただ、健康に対してこれだけのバックアップ体制が取れるのも、身体が資本でお金をかけられるトップアスリートだったり、健康に対して意識の高い一部の人たちだけの話ではないのかという疑問も湧いてくる。

「人類を進化させる」と言うには、そもそも運動する時間もなく、食に気を遣えるような金銭的余裕もない一般庶民、いや、酒とたばことギャンブルまみれの不健康層にまで健康の意識を根付かせること…なのだろうが、できるのだろうか。

「どのジャンルでもそうですけど、こういうものは段階的に変わっていくもの。最初はトップアスリートやエリートサラリーマンが運用して、そこが根付いたら次は一般層と、カスケードダウンしていくものだと信じています。この10年を見ても、世の中の健康に対する意識は大きく変わったじゃないですか。誰しもがいつまでも健康で健全な生活を望んでいることは同じはず。やらないより、やった方がいいんですから、必ず根付きますよ。自分を高めようとしたとき、“意識高い系”と斜に構えてバカにする人もやった方がいい。力が強いネアンデルタール人よりも、知恵を持つホモサピエンスが生き残ったように、生き物が進化するためには、生き残るための何かを持たなければいけない。それが今の時代ではフィジカルやメンタルを整えること、だと僕は思っています」

(後編へ続く)

取材・文/村瀬秀信

「週刊実話」4月17日号より