孤高のトレーニングジム代表が目指す! 医者とトレーナーが共闘する“医療連携”の未来



医者とジムがデータを共有

竹下氏が経営するパーソナルジム

「パーソナルトレーニングの先にあるものは、医療との連携だと常々考えてきました。病気になってから治すよりも、病気にならないためのアプローチをする“未病”の考え方は、病院にかかれば軽く数百万円が飛んでいく海外では当たり前のこと。国民皆保険制度のある日本では国も人々の意識もかなり立ち遅れています。さらに日本では昔から医療の分野には高い壁が存在し、他分野と連携するには難しいことの方が多かった。ただ、場所も環境も人材も、必要な要素が日本で一番集まっているのがこの麻布台ヒルズです。人と人との繋がり。そして、本当の意味での我が国における“医療連携”の第一歩は、この国の健康に対する考え方を根本から見直す契機になるかもしれません」

デポルターレクラブは、日本の医療連携の先駆けとして昨年末に「Medical+Wellness」コースを始動。パーソナルトレーニングの利点である「約束と習慣」は個人の身体の状態を常にチェックできることでもある。

異変があればすぐにクリニックへ送り精密検査ができることもあるし、逆にクリニックで健康診断したデータを基に、トレーナーが個人に向けたオリジナルのトレーニングメニューをオーダーすることも可能だ。

医者とトレーナーというスペシャリストにより数値に表れたデータ、現れない身体の状態を常に監視する。

あらゆる病気のリスクを軽減し、不測の事態にも最適の対応が行える。

それはやがて遺伝子検査から本人に合わせた最適な量の栄養素を提供して病気の予防をしていく『最先端の精密栄養学療法』のような、個人オーダーメイドされた完全な健康システムにも繋がっていく可能性も秘めている。

「これまでは健康診断で良くない数値が出ても、お医者さんが言うのは『食事に気を付けて運動をしてください』だけなんです。でも医者とジムが連携すれば、それ以上の具体策が取れる。トレーニングして身体の体組成が変わると、すぐに数値は良くなり、病気のリスクを軽減できる。これまで見えない壁によって阻まれていた“医者”と“パーソナルトレーナージム”が連携して情報を共有していけば、ほとんどの人の現在の健康状態を向上させ、維持継続していくことが絶対にできると思っています」