内閣不信任案、石破おろしも勃発せず! 誰も手が出せない石破首相“無敵”の低空飛行



小沢氏は「野党が好きなのか」と呆れ顔

5回目の総裁選挑戦でようやく勝利し、首相になれた石破氏である。

そもそも「退陣する気はサラサラない」と石破氏側近は語る。

その一方で、低迷する支持率では自民は国政選挙に勝ち目はなく、野党にとっては政権交代の千載一遇のチャンスでもある。

衆院を解散させるために野党第1党の立憲は内閣不信任案を出すべきなのだが、妙に慎重だ。

牙を抜かれているのは自民党だけではないようだ。

立憲幹部の話。

「夏の参院選は石破総裁の自民党と戦うのが基本戦略です。内閣不信任案が可決されて退陣なんてされたときには、目も当てられない。解散されても野党間の候補者調整が間に合わない」

この弱腰には海千山千の小沢一郎衆院議員は呆れるばかりだ。

小沢氏は記者会見でこう言い放った。

「石破君の方が選挙に(都合が)いいなんて、他人の欠点やエラーを待って選挙をする感じだろう。エラーもなければ倒せないのも事実なわけだけど、こっち(立憲)がやっぱりヒットを打つぞと。エラーをただ眺めているだけでは、政権は遠のいているよ。万年野党が好きなのか」

立憲がこんな状況なら、石破首相が政権運営に強気でいられるのも頷ける。

とはいえ、このままでは参院選で自民が惨敗するのは目に見えている。

改選組だけで与党過半数割れになることはあり得ても、非改選組と合わせれば過半数割れすることはない――自民内では一時そういわれていた。

だが、最近は「全体で与党過半数割れする可能性がある」(自民幹部)との声が漏れ始めている。

それでも石破首相に焦りは感じられない。

政治部デスクはこう語る。

「イケイケの国民民主党がダメダメの自民と連立を組むことはあり得ません。日本維新の会の前原誠司共同代表は根っからの『反自民』で、こちらも連立の可能性はない。ただ一つ可能性があるのは、野党第1党でありながら存在感を示せず、没落気味の立憲です。立憲は参院選で躍進はせず、良くて横ばい。参院選後なら連立に応じる可能性はありますね」