「政治とカネ」問題再燃で“死に体”! 石破政権に秋の衆院解散総選挙が急浮上



高額療養費制度でも国民を敵に回し…

その後、記者団に西田氏は「前回総裁選の党員投票で一番多かったのは高市氏だ。そういうことも含め、もう一度、党内議論が必要ではないか」と語り、新総裁には高市早苗前経済安全保障担当相がふさわしいとの考えを示した。

政治部デスクがこう語る。

「石破首相は医療費が高くなった患者の自己負担を抑える高額療養費制度の見直しを巡り、自己負担の上限額を引き上げようとしました。それが二転三転し、引き上げは全面凍結となりましたが、がんなどでお金のかかる治療をしている患者にとって高額療養費制度は命綱であり、そこに手を突っ込んだのは天下の愚策と言わざるを得ない」

“日本人の2人に1人ががんに罹り、3人に1人ががんで死亡する”といわれる時代である。

がん患者の近親者を含めると、国民の大多数を敵に回したと言ってもいいだろう。

そんな情勢下で発覚したのが石破首相による商品券の配布騒動だった。

「自民党内では総裁選をにらんだ動きも本格化しています。最近、鼻息が荒いのが茂木敏充前幹事長です。これまでの仏頂面のイメージを払拭するためか、YouTubeやTikTokに積極的に投稿し、ソフト路線を必死に演出しています。また、平成研究会(旧茂木派)の中堅・若手が勉強会を立ち上げていて、これが総裁選の際の実動部隊になるでしょう」(同)

また、林芳正官房長官もSNSを積極的に活用している。

1月には漫画やアニメの振興を目指す「コンテンツ産業振興議員連盟」の会長に就任しており、所属していた宏池会(旧岸田派)が解散している手前、ひとまずこの議連を足場に支持拡大を狙っている。

一方、岸田文雄前首相も昨年11月に「資産運用立国議員連盟」を立ち上げ、虎視眈々と再登板の機会をうかがっている。

しかし、林、岸田両氏は同じ派閥だったので支持議員が重なるため、調整が必要になってこよう。

「もっとも、裏金問題で旧岸田派の元会計責任者も立件されており、林、岸田両氏が名乗りを上げるのは時期尚早と言えます」(政界関係者)