ロシア・ウクライナ“停戦”で朝鮮半島有事の危険度が増幅! 急速に高まりだした北朝鮮vs韓国衝突のXデー



朝鮮半島有事が起きる“2つのシナリオ”

さる軍事アナリストは「日本を取り巻く安全保障環境は、中朝露それぞれの脅威が高まっているだけでなく、危険度も増している」と指摘する。

「現実的な脅威のシナリオはいくつかありますが、第1のシナリオは『中国と台湾の間で何らかの事態が起きると、そこに北朝鮮が便乗して韓国への軍事作戦を展開する』。または『朝鮮半島で何かの事態が起きて、中国が便乗して台湾を攻める』という2つのシナリオが考えられます。ただ、中国から見れば、北朝鮮が日米韓と交戦状態に入ると、中朝国境の守りと台湾の二正面作戦を迫られることになるので、そう簡単にはいかないでしょう。いずれにせよ、日韓台にアジアの西側同盟国であるフィリピンなどがそれぞれの域内で、できるだけ『米軍抜きの抑止力』を高めておかなければなりません」(同)

朝鮮半島の南北間や中台で戦争が勃発した場合、それに便乗したロシアが北海道に侵攻するという危機はないのか。

「日本政府の国家安全保障戦略では、ロシアの脅威は北朝鮮や中国に比べると一段階低いと評価されていますから、そこは深刻に想定しなくていいのでは」(同)

ロシアとウクライナが停戦した場合、朝鮮半島有事の危険性が高まるのは世界情勢からして否定できない。

日本は、北朝鮮と韓国の偶発的な衝突から全面戦争へ発展する緊急事態にも備えておかなければならないのだ。

「週刊実話」4月3日号より一部内容を変更