『コロナ給付金詐欺』逮捕者を「私の友人」と堂々誇示する駐大阪中国総領事の“危ない外交感覚”

徐耀華容疑者の逮捕は中国でも報じられた(中国SNSニュースサイトより)
警視庁公安部は2月5日、コロナ給付金詐欺容疑で中国籍の元外交官、徐耀華容疑者(62)らを逮捕した。

徐氏は、北京ダック専門店『全聚徳』や中国雲南料理『御膳房』など都内に12店舗ある飲食店のオーナーで、《歴代首相をはじめとする日本政財界、中国大使館などによくご利用されています》と堂々と自慢するぐらい在日中国人の顔役だった。

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67回の虚偽申請で1600万円を詐取した狡い守銭奴ぶりが明らかになる一方で、詐欺事件を公安当局が扱うという異例さに、徐氏の飲食店は“スパイの巣窟”だったのではないかという見方すらある。

ちなみに、2025年の旧正月(春節)は大晦日の1月28日から2月4日までだったが、8連休後の新年早々、この騒動で衝撃を受けたのは、本誌でも有名な駐大阪中国総領事の薛剣氏だろう。
徐耀華容疑者を薛剣氏が「友人」と認めていたことは日本のテレビ番組でも紹介された(中国のSNSより)
「徐さんの知り合い?」

「あの北京ダッグのお店の?」

「あ、私の友人だ!」

過去に中華料理紹介番組に唐装姿で出演した薛氏は、嬉々としながら徐容疑者を「友人」と自ら認めている。

徐氏は薛氏より6才上で、勤め先も赴任地(日本)も同じ先輩。徐氏が第一号店となる御膳房六本木店をオープンした1995年から、薛氏は中国駐日本国大使館三等書記官として4年間赴任している。

「面子」と「人脈」を重んじる価値観が根強い中国、しかも官僚社会のなかで、先輩を友人と呼べるあたり2人の親密さがうかがわれるではないか。

その薛氏は、中国では仕事納めにあたる1月14日に、大阪で開催された日中新春互礼会で、突如として「今年は世界反ファシズム戦争勝利80周年」を持ち出しながら挨拶をしている。