巨人「大型補強の歴史」が示す“13年ぶり日本一奪還”のカギ 阿部監督は優勝確率90%と宣言

東京ドーム (C)週刊実話Web
【プロ野球開幕カウントダウン(上)】
いよいよ開幕まで1カ月を切ったプロ野球。13年ぶりの日本一奪回を目指す巨人が昨年末、久しぶりの「大型補強」を敢行した。

ライデル・マルティネス(中日)、田中将大(楽天)、甲斐拓也(ソフトバンク)と立て続けに大物選手を獲得。マルティネスには4年総額50億円以上、4年ぶりのFA補強となる甲斐には5年15億円クラスの大型契約を提示と報じられている。

そして、楽天を自由契約になり去就が注目されていた田中マー君(将大)も獲得。今季わずか1登板で未勝利とキャリアワーストに終わるも、日米通算200勝まであと3勝に迫るレジェンドだ。

ひと昔前は、「ヨソから金でかき集めてきた選手ばかりで構成したチーム」などと揶揄されたこともあったが、今年のペナントレースで主役の座を確固たるものにするため、まさに“なりふり構わぬ”補強ともいえるだろう。

また、阿部慎之助監督はキャンプ中に優勝確率を冗談交じりに「90%」とぶち上げたが、補強の成果については、“神のみぞ知る”ところである。そこで、今季の巨人がどんな成績を刻むのか、過去の大型補強が「成功した例」と「失敗した例」の両方を年代別に振り返ってみよう。

【成功例(1):2008年】CS敗退後に実績十分の助っ人外国人3人を補強

2007年、5年ぶりのセ・リーグ優勝はしたものの、クライマックスシリーズ(CS)では3連敗で中日に敗れ、日本シリーズに進めず。

この結果を受けて、すでに他球団で実績十分だった助っ人外国人のアレックス・ラミレス、セス・グライシンガー(以上ヤクルト)、マーク・クルーン(横浜)を獲得した。

このシーズンは、7月の時点で首位・阪神に最大13ゲーム差をつけられ、7月22日時点で優勝マジック「46」点灯も許してしまう。しかし、10月10日、ヤクルト戦に勝利した巨人は、見事13ゲーム差をひっくり返し、メークドラマを超える大逆転優勝、「メークレジェンド」を果たした。

ラミレスはMVPと打点王、グライシンガーは最多勝、クルーンは最多セーブのタイトルをそれぞれ獲得し、リーグ連覇に貢献したのだ。