飲食店チェーン店長が明かす外食産業の暗黒…「実働18時間」「結婚式当日も勤務」

画像はAIで生成したイメージ
人手不足に悩む飲食業界。不人気の理由に「給料が安い」「休みがとりにくい」などがあげられるが、さらに悲惨な思いをした男性がいる。

誰もが知っているチェーン店『X』でエリアマネージャーとして働いていた飯田真人さん(仮名・30代)だ。

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「Xは大学時代からよく通っていた店でした。僕は食べ歩きが趣味だったので、お気に入りのXでメニュー開発の仕事がしたいと思って、27歳の時に転職したんです」

「希望部署に関係なく、最初は現場を経験する規則になっている」…そう会社に説明された飯田さんは、いきなり店長候補として繁華街にある店舗に配属された。

「実働8時間」「場合によっては1~2時間の残業あり」と聞いていたそうだが、実際はまるで違ったという。

「早出残業は当たり前で1日の実働は14時間~18時間でした。人がいないから、店舗唯一の社員である僕が出るしかないんです。パートさんはドタキャンが多かったし、アルバイトの無断欠勤や無断退職は日常茶飯事(苦笑)。シフトなんてあってないようなものでした。休日は月1か2回が当たり前で多くて週1。『2年頑張ったら本部勤務(実働時間半分、給料倍)にしてやる』と会社から言われたので、ひたすらそれを信じて頑張りました」

飯田さんは気力で踏ん張ったものの、やはり体力には限界があり3カ月に1回の割合で過労が原因でダウンした。

「身体が鉛のように重くて、布団から出られないような状態になるんです。でも『3日以上の連続欠勤はクビ』と言われていたので、3日目は点滴を打ちながら出勤しました。目まいがして駅のホームから落ちそうになったこともあるし、血尿が出たこともあります。医者に『このままじゃ死ぬよ?』と言われたこともありました」