融資審査に落ちた顧客を闇金に紹介! 紹介料を荒稼ぎしていた「悪徳信金マン」の手口

画像はAIで生成したイメージ
つい先日も貸金庫から窃盗を働いていた行員が逮捕されたが、関係者によれば「これをはじめ、新聞種になる銀行員の不祥事は氷山の一角」だという。

信用第一の金融機関としては、不都合な事実を闇に葬るのは日常茶飯事らしい。

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そんな中、某信用金庫の職員である小川美沙さん(仮名)から内部告発があった。

「うちの元融資担当者のA(40代)は、融資の審査に落ちた顧客を闇金に紹介してマージンをもらっていました」

にわかには信じがたい内容であるが、実際、小川さんの身内が被害にあったという。

「被害というか、Aの餌食にされてしまったのは、私の叔父(40代)です。叔父は飲食店を営んでいましたが、コロナ禍で経営危機に陥りました。2年前、ようやく規制が緩和されたことで再起を図ろうとうちの信金に相談に来たんです」

叔父さんの店はコロナ禍になる前は順当に売り上げを伸ばしていた優良店。しかも職員の身内でもあるのだから当然融資は実行されるかと思いきや、まさかの審査落ちだった。

「担当部署が違うので、なぜ叔父が審査に落ちたのか私にも分かりません。私の知らない事情があったんでしょう。とにかく融資を受けられなかった叔父は窮地に追いやられました」

その叔父さんに対し、後日個人的に融資の話を持ち掛けたのがAだった。

「Aは『絶対に融資してくれるノンバンクを紹介する』などと言って、叔父を知り合いのところに連れて行ったのですが、そこがいわゆる闇金だったんです」

闇金である以上法外な利息をとられるのは分かりきっていたことだが、背に腹は代えられなかったのだろう、叔父さんはこのときに500万円借りてしまったという。

「闇金は借りた時点で地獄が始まります。借金は雪だるま式に膨れ上がり、1年もたたないうちに叔父は自己破産して店を手放すことになりました」