「イメージプレイが超リアル」と評判を呼びオーナー夫人へと駆け上がった風俗嬢の驚きの“人生スゴロク”

 

夫の初恋の人はナースだった!

「そのご褒美にオーナーだった今の夫が食事に連れて行ってくれて、なぜか気に入られたみたいでお付き合いすることになりました。夫は初恋の人が看護師だったらしくて、ナースが好きだったんですね(笑)。ただ、交際が始まっても仕事を続けていました」

もともと家族を養うための風俗入りだったため辞められるはずもなかったが、ただ交際開始からしばらくすると愛理さんは、そうした事情を知ったオーナーからプロポーズされたという。

「正直言うと、私自身は結婚なんて考えていなかったんですが、結婚の条件として夫は私の実家に経済的な援助を申し出てくれました。そうなったらノーと言えるはずがないですよね(苦笑)。お金のために風俗に身を堕としたくらいですから、お金のための結婚でも抵抗はなかったです。身請けだと思えば有難いじゃないかって…」

そうしてめでたく入籍し、当初こそ夫に対して卑屈になってしまうことが多かった愛理さんも、結婚生活を続けるうちに純粋に幸せを噛みしめるようになった。

「親子ほど…と言ったら大げさですが、16歳もトシが離れているので夫婦というより親子みたいな時もあります。もしかしたら子供扱いされているのかもしれないけど、夫は私のことを常に最優先してくれるし、私が喜ぶことなら何でもしてくれます。そういう夫の愛情や包容力みたいなものを感じながら生活をしていくうちに夫がかけがえのない存在になりました」

ちなみに、愛理さんの両親は彼女がイメクラ嬢だったことを知らない。

「家族にはキャバクラで働いているとウソをついていました。風俗よりは水商売の方がマシかなと思って。この秘密はお墓まで持って行きます」

末永くお幸せに…。

取材・文/清水芽々

清水芽々(しみず・めめ)

1965年生まれ。埼玉県出身。埼玉大学卒。17歳の時に「女子高生ライター」として執筆活動を始める。現在は「ノンフィクションライター」として、主に男女関係や家族間のトラブル、女性が抱える闇、高齢者問題などと向き合っている。『壮絶ルポ 狙われるシングルマザー』(週刊文春に掲載)など、多くのメディアに寄稿。著書に『有名進学塾もない片田舎で子どもを東大生に育てた母親のシンプルな日常』など。一男三女の母。