北朝鮮が真っ青! ロシア派遣兵士生け捕りで始まる金正恩体制崩壊の“ドミノ倒し”



北朝鮮捕虜は「ここで暮らしたい」

特殊作戦軍は、韓国・朴正煕政権時代の1968年に朴大統領の官邸「青瓦台」の襲撃を企てた124部隊が母体となっている。

暴風軍団は金正恩総書記によって名付けられた部隊で、4万から8万人規模。有事の際、韓国に侵入して主要施設を攻撃し、在韓米国人15万人を人質に取る訓練を受けている。

60日の間、山中を1日100キロずつ移動する能力があるとされ、ゲリラ戦を得意としているという。

また、爆弾を抱えて突撃する“自爆”訓練も行っており、配給は特別待遇。筋骨隆々の逞しい部隊で、フィクションだが、韓国映画『シュリ』や『シルミド』を見れば、特殊作戦軍の精神力が桁外れであることが分かる。

「Aは尋問に『ウクライナと戦うことも知らされず、実戦訓練だと聞かされた』と応じ、彼らが戦闘について何一つ知らされていなかったことが窺えます。ですが、ロシアに派兵された軍隊が本当に暴風軍団だとしたら、もっとガタイがしっかりしているはず。暴風軍団ではなく、10代、20代の新兵ばかりを戦場へ行かせた説が有力になりましたね」(軍事アナリスト)

その観点からすると、経緯は分からないが、やすやすと捕虜にされたA、Bともに暴風軍団の所属ではないとの見方が強い。

AとBは、首都・キーウの収容所の独房に入れられている。

北朝鮮当局が捕虜となった兵士の家族に、何らかの不利益を与えることも危惧されている。

「捕虜となった兵士が祖国への帰還を選んだ際には、彼を英雄として処遇する余地もあるが、そうなると派兵を認めてしまうことにもなるので、北朝鮮当局の出方に注目が集まります。とりわけ、捕虜Aは『北朝鮮に戻りたいか?』という問いかけに『ウクライナの人はいい人か?』と聞き返し、『いい人ばかりだ』と答えると、しばらく考えてから『ここで暮らしたい』と話している。これは非常に重要な回答で北朝鮮の若い世代は金正恩体制への忠誠心がほとんどないのです。韓国メディアは北朝鮮兵士が本国への送還を拒否し『ウクライナで暮らしたい』との見出しを掲げ、若い兵士の肉声を一斉に伝えました」(北朝鮮ウオッチャー)