「海外のご当地店も回りたい。終わるまでは死ねません」食の達人が目指す世界のローカルチェーン本出版という大いなる夢



海外チェーンは人生を懸けるに相応しいテーマ

うどんは完全な西高東低
「『元気寿司』や『くら寿司』が海外で成功しているように、回転寿司は海外でも受け入れられています。しかし最近ではそれら以上に中国資本の『N多寿司』という謎の、そして世界最大の回転寿司チェーンが勢力を伸ばしています。その店は日本のようなマニアックで繊細な寿司ではなく、裏巻きにソースをビューッと掛けたようなロールが主力。今、海外では“寿司といえばコレでしょ”みたいになっていますからね。『おぉ、意外とうめぇじゃん』なんて言ってたら書き換えられますよ。今こそ世界の人に日本の本物の回転寿司の姿を伝えないといけない。魚の名前やウナギとアナゴの違いなど専門的な単語の英訳に、ものすごく骨が折れるんですが、これも次のステップへと進むために必要なこと。そう、最終的には海外のチェーン店まで旅してみたいと考えているんです」

世界では『サブウェイ』のように途方もない規模で展開するチェーンもあれば、見たことも聞いたこともないその国に住む人々だけが知る“ワールドローカルチェーン店”というまったく未知の日常があちこちに転がっている。

「これを探訪するまでは死んでも死にきれないですよ」とBUBBLE-Bは決意を口にした。

「今はローカルチェーン店ツーリズムシリーズの第3弾として『そば』編、そして第4弾『カレー』編を制作していますが、並行して海外取材を進めていく予定です。ネタが溜まったら、海外のご当地チェーン店本を作りたいと思っているんです。これが終わるまでは死ねませんよ。実は去年から韓国には行ってまして、いや、世界は広いです。密度で言えばおそらく世界一のチェーン天国。最も有名な『イディヤコーヒー』というカフェで3000店舗。国の人口5000万人ですよ。比率がおかしいです(笑)。栄枯盛衰も激しくて、少し前にフライドチキン店が流行って約8万店できましたが、その後ものすごい早さで潰れまくりました。どうかしてます。そんな未知なる“世界の日常”を追っていくのが快感になってます。人生を懸けるに悔いのないテーマですよ」

チェーン店トラベラーの旅はまだ始まったばかり。日本、そして世界のチェーン店制覇に挑む。

(完)

取材・文/村瀬秀信

「週刊実話」2月6日号より

BUBBLE-B(バブルビー)

昨年、自費出版で発売した『ローカル回転寿司チェーン店のススメ』『ローカルうどんチェーン店のススメ』が好評発売中。お求めは「メロンブックス」「COMIC ZIN」「シカク」ほか、「BUBBLE-Bストア」(https://speedking.thebase.in/)にて。また、Amazon、Kindle、電子書籍でも発売中。