中国で“呼吸器感染症”が蔓延中! 春節(旧正月)訪日客により日本にばら撒かれる!?



現状“対策ゼロ”の日本

感染拡大リスクの高まりから、SNS上では誤った情報も拡散している。

・2019年12月新型コロナ感染症(COVID-19)の最初の患者が発生した武漢市(湖北省)にあるアメリカ大使館が、中国人に対するビザ申請を全面停止――。

→大使館の前で抗議する中国人たちの動画が添付されていたが、昨年11月26日に同アメリカ大使館のビザシステムがシステム障害を起こした際の動画だった。

中国SNSで拡散したアメリカ在武漢総領事館に押し寄せる中国人の画像
・致死率43%の致命的なウイルス感染が急増し、ワクチンや特効薬は無い――。

→健康な成人では軽度の症状で済むことが多く、致命的なケースはごくまれ。乳幼児や高齢者など免疫力の低下した人々にとって深刻な呼吸器感染症を引き起こすが、致死率が非常に高いというデータは存在しない。

そうした一方で、デマではない事実も人々の注目を集めている。

・インドやインドネシアも6日の時点で、自国での感染者を確認。ベトナム当局も状況を注視していると表明し、監視を強化している。

・WHOは、手洗いや混雑した場所でのマスク着用、症状のある人は出歩かないことなど感染対策を呼びかけている。

・在中国日本大使館は、在留邦人に対して「密」の回避やマスク着用、換気など基本的な感染症対策のほか、子供は重症化リスクもあるため、高熱などの場合は早急に医療機関への受診も推奨している。

ところが、肝心の日本は、史上最大規模の中国人向け観光ビザの緩和を始めたばかり。これから世界各国に行きにくくなるであろう中国人観光客が、現状対策ゼロの日本にどっと押し寄せることになるのではないか。

すでに日本では、旅行者が増えすぎ、地元の生活や環境に悪影響を与えるオーバーツーリズム(観光公害)が問題になって久しい。

一部の有名観光地で、過度の混雑やマナー違反による地域住民の生活への影響が出ており、旅行者の満足度の低下への懸念は日本の観光庁も認めている。