総理大臣すら口出しできない聖域が瓦解! 森永卓郎が「年収103万円の壁」撤廃で起きる“自民税調の失墜”を大解説



国民の不満が爆発!

ところが、今回の壁引き上げでは、彼らの頭越しに178万円への所得控除引き上げが決まってしまった。

財務省は大きなショックを受けたに違いない。宮沢と後藤は元大蔵官僚、森山は財務副大臣経験者。つまり、自民党税調は財務省と一心同体の存在なのだ。

その自民党税調の権力が衰えれば、財務省は自由に税制をコントロールできなくなってしまう。

実際、それが起きたのが「103万円の壁」の引き上げだった。

私は、自民党税調は調子に乗りすぎたのだと考えている。

何しろ、国民向けの最後の本格減税が行われたのは、小渕内閣時代の定率減税だったからだ。

つまり自民党税調は、四半世紀にわたって増税一辺倒の路線を堅持してきたことになる。

そこまで国民を追い詰めたら、いくらおとなしい日本人でも、不満が爆発するのは当然のことだ。

ただ、わずか数人の密談で税制が決まることは、どう考えてもおかしい。

国民生活に直結する税制は、オープンな場で議論すべき。今回の103万円の壁論争が、そうした方向への第一歩となるのであれば、たとえ壁の引き上げが178万円に届かなくても、国民民主党が果たした功績は、大いに評価されるべきだろう。

「週刊実話」1月9・16日号より