維新新代表・吉村知事が「橋下復権」「前原の乱」で目論む政権奪取の皮算用



前原、野田氏を軸に野党を一本化

前原氏は自民の勢いをそぐことも目論む。

「政治とカネ」をめぐる問題で、維新が企業・団体献金の廃止を立憲民主党や共産党と一緒になって訴えているのは、自民の資金源を断つためなのは言うまでもない。

前原氏に近い関係者は「玉木氏は『野党が一致するなら(禁止に)賛成する』と言っているが、本音では企業・団体献金の存続に理解を示しています。国民民主のバックにいるのは民間労組ですからね。世論と逆行し、自民ベッタリの姿勢もあぶり出したい」と話す。

目下、永田町ではそんなシナリオが飛び交っている。

元グラドルとの不倫を認めた玉木氏をめぐっては、ほかにも女性スキャンダルが噂されている。

それが表沙汰になり、玉木氏の求心力がさらに低下したところで、国民民主も交えて野党間で参院選の候補者調整を進め、与党寄りの姿勢から野党寄りに転換させる。

その上で立民、維新、国民民主、無所属議員による衆院会派「有志の会」による連合体で政権奪取!!! かつてイタリアで成功した中道左派連合「オリーブの木構想」の日本版である。

前原氏と立民の野田佳彦代表は共に松下政経塾出身で、旧民主党時代から良好な関係を保っている。

前原、野田両氏を軸に、そこに橋下氏も絡む形で、野党再編が進むことになるだろう。

その際、キャスティングボートを握るのは共産党とれいわ新選組だ。

この2党は日本版オリーブの木構想には参画しないとみられるが、自公サイドにつくことはまずない。

少数与党だった羽田孜内閣が総辞職し、自民、社会、新党さきがけの連立による村山富市内閣が誕生したように、衆院解散・総選挙を経ることなく政権交代が起こる可能性は大いにある。

「週刊実話」12月26日号より