妊活まっしぐらな夫に危機感を感じてピルを服用「子なし生活」に愛着を持つ妻が仕掛けた秘密の攻防戦

画像はAIで生成したイメージ
結婚6年目の星野恵美理さん(仮名・30歳)の夫は、14歳年上の45歳。元は会社の上司と部下という関係だった。

「新入社員だった私の指導を担当したのが彼だったんです。『刷り込み』ってあるじゃないですか? 生まれて初めて見た物体を親だと思って愛着を持ったり追従したりするっていう。あんな感じだったんでしょうね。社会に出たばかりで右も左も分からない未熟な私にとって、彼はすごく頼もしい存在に見えたんです」

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結婚したのは恵美理さんが入社2年目の時。

「ようやく仕事を覚え始めた頃だったんですけど、彼に『仕事ではなく、これからは家事を覚えて欲しい』とプロポーズされて『この人だったら大丈夫』と思ってOKしました。彼も年齢的に結婚を焦っていたので、ずるずる引っ張ったら可哀想かなって」

恵美理さんは結婚後も共稼ぎを続けるつもりだったが、夫の反対で挙式寸前に寿退社。

「『家庭に入って、家事や育児に専念して欲しい』ということでした。今どき専業主婦でいられるなんて、ある意味贅沢じゃないですか? 仕事もそれほど好きだったわけじゃないし、ま、いいかって」

「早く子供が欲しい」という夫は初夜から避妊しなかったそうだが、これに恵美理さんは激しく抵抗する。

「抵抗すると言っても言葉や態度には出しません。そんなことしたら、夫婦仲が気まずくなるじゃないですか。私だって子供が欲しくないわけじゃないんですよ。ただ、友達や同世代の知り合いが、結婚すらせずにバリバリ仕事をしたり、遊び回ったりして人生を謳歌しているのを見ると、この年で育児に縛られるのは嫌だと思ったんです」

「年齢と共に精子も劣化するらしいよ」

どこからかそんな情報を仕入れてきた、当時アラフォーの夫は栄養ドリンクを片手に妊活に本腰を入れるようになり、言いようのない「身の危険」を感じた恵美理さんは産婦人科の門をたたいて避妊用ピルを処方してもらったという。

「自衛するにはこれしかないですからね」