北朝鮮遠征軍1万2000人無駄死にか それでも金正恩総書記がロシア派兵を止めない深刻すぎる“裏事情”



中国は正恩排除も視野

そうなると、朝鮮半島は大動乱だ。

「韓国の憲法第3条によれば、韓国の領土は朝鮮半島全域に及び、建前上、南北住民はすべて韓国民と位置付けられています。反乱勢力が北朝鮮の民主化を掲げればなおさらで、韓国政府が反乱勢力支援のため韓国軍を北進させるならば、在韓米軍もそれを支援せざるを得なくなる。となれば、派兵での兵力・武器不足状態にある北朝鮮政府軍の敗北は必至であり、これは金正恩政権の消滅を意味する。朝鮮半島は韓国一色となり、中国は在韓米軍と対峙しなければならない。そうなる前に中国は、北朝鮮政府軍を支援するのではなく反乱勢力を支援し、正恩氏を排除してすぐさま親中政権を樹立してしまいかねません」(前出・外交関係者)

正恩氏は、こうした事態を見越し、反中国を宣言してロシアへ接近を図ったフシもある。

「北朝鮮とロシアは、今年6月に『包括的戦略パートナーシップ条約』を締結した。正恩氏は同条約を盾に内戦や米韓軍の北進という朝鮮有事の際、ロシアが北朝鮮政府軍に加担してくれることを期待している。そのためのウクライナ派兵でロシアに恩を売った形です。ただし、ロシアは1941年の『日ソ中立条約』を見るまでもなく、条約破棄を得意技としている国ですから、北朝鮮を見捨てる公算が大」(同)

正恩氏のウクライナ派兵の大博打は、結果的に自らの首を絞めることになりそうだ。

「週刊実話」12月5・12日号より