「猿岩石はネタをやらずに…」「自分自身の言葉がなくて」芸歴30年のビビる大木が語るお笑い界の裏側



コンビ解散後に迷走

ビビる大木 (C)週刊実話Web
――難しいものですね。でも、大木さんはどの番組でもピタッとフィットするのが強みだと感じます。

大木「そうですね。初めて出た番組でも、レギュラー面するのは平気です(笑)。後輩と喋ってても、実は3つか4つしか違わない人っていっぱいいるんですけど、すごい年上の先輩扱いされるんです。これは多分、印象なんです。『笑う犬の冒険』(フジテレビ系)に入れてもらったのが99年で、25歳くらい。よく入れてもらえたと思いますけど、それでずいぶん前からいるって印象を持たれてるのかなと思うんです」

――ウッチャンナンチャン、ネプチューンという売れっ子の先輩に混じって、デビューして数年の大木さんが一緒に「はっぱ隊」をやっていたのがすごいです。CDも出ましたよね。

大木「本当に奇跡的な20代でした。僕の世代は、面白い芸人ありきの番組じゃなくて、面白い企画があってそこに僕が呼ばれていくので、自分からフィットしなければいけなかったんです」

――番組から求められるものにきっちり応えてきたからこそ、今があるんですね。

大木「でも、自分を見失っていた時期もありました。コンビを解散したあと、忙殺されていた数年間は記憶が薄いです。番組中に意見を求められても自分自身の言葉がなくて、それに気づいたときは本気でヤバいと思いました」

――いまや芸歴30年、少しは自分の言いたいことが言えるようになったのでは? 歴史好き(特に幕末)としてジョン万次郎のことを語ったり。

大木「ジョン万次郎に関しては、『ラヴィット!』のおかげで語れる時間をいただいてます。『ラヴィット!』はVTRを見て感想を言うのではなく、自分から『これやってみたい』という提案をして、採用されたら実際にやってみる番組なので、もう本当に勝負です。出演している面々もMCの麒麟・川島明くんを筆頭に、面白い人や芸達者がいっぱいいるので、なんか変なことやっても、誰かがどうにかしてくれる安心感があります。だから好き勝手に言えますね」

――大木さんの芸人キャリアを発揮できる絶好の番組ですね。

大木「僕は火曜レギュラーとして、視聴者の皆さんになんとしても『火曜日が一番面白い』と言ってもらえるようにしたいと思って毎週やってます」

――燃えてますね! 30周年を迎えるに当たり、これからやりたいことはありますか?

大木「まだ具体的なプランはないですけど、歴史上の人間をプロデュースしてみたいです。過去の人物をブレイクさせてもいいわけですから、まだみんなの目が届いてない幕末の偉人を発掘して、ブレイクさせるのも面白いですよね。これからも幕末と昭和プロレスを語っていきます」

――頑張って下さい!

ビビる大木(びびる・おおき)

1974年9月29日生まれ。埼玉県出身。95年、大内登とお笑いコンビ『ビビる』を結成。「こんばんみ!」などのギャグで注目される。2002年、大内が引退を表明し、現在の芸名に改めピン芸人となる。『ラヴィット!』(TBS系)の火曜レギュラーを務めるなど数多くのテレビ番組に出演中。