食事は三食ウーバーイーツ! 贅沢三昧で医療現場を混乱させた“グルメモンスター患者”の勘違い入院生活

画像はAIで生成したイメージ
都内の大学病院に勤務するベテラン看護師の大貫彩也子さん(仮名・42歳)が病棟勤務だった頃の話。VIPルームと呼ばれる「特別室」を担当することになったのだが、そこに入院して来たのが後に「グルメモンスター」と呼ばれる男性(仮にAさんとする)だった。

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「Aさんは芸能人でもスポーツ選手でもありませんが、よくテレビに出ている方でした。年齢は『熟年』ということにしておきます」

入院患者には三食病院食が提供されることになっているが、Aさんはそれを断固拒否。「病院のまずいメシなんか食ったら余計に具合が悪くなる」と主張。「食事は自分で用意する」と言ってきかなかった。

「もともとAさんは特別な食事制限も必要としていなかったし、1日に差額ベッド代を10万円近くも払うVIPでしたから、担当医もしぶしぶ認めたんですよ」

入院している以上外食はできない。関係者は「きっと奥さんか誰かが差し入れでもするんだろう」と考えたそうだが、実際は三食に加え、午後のおやつの四食がすべてウーバーイーツだった。

「朝は8時、昼は12時、おやつは15時、夜は19時と時間が決まっていました。朝と夜は診療時間外なのですが、救急搬入口まで配達の人が届けに来ていました。それを本人が受け取りに行くんです。最初は看護師が受け取っていましたが、忙しいので本人にやらせることにしたんです。一応何を食べたか記録しないといけないので、毎回見せてもらっていましたが、まあ、贅沢でしたね」

朝はサンドイッチやパンケーキのような洋風な軽食が多かったが、たまにおにぎりとか雑炊とか軽めの和食もあったという。

「昼は丼ものとか、天ざる(うどんやそば)とかパスタ、ピラフ類でした。おやつはケーキ、お団子といろいろでした。フルーツの盛り合わせやタピオカドリンクの時もありました。夜はステーキ、ハンバーグなどの肉類が中心で、たまにお寿司。栄養のバランスを気にしていたのか、食事には必ず野菜サラダをつけていましたけど、カロリー的には病院食の2倍から3倍はあったので、それを指摘したら『余分なカロリーは消費すればいいんだろ?』と言って運動を始めました。病室に腹筋用とかウォーキング用のトレーニングマシンを持ち込むようになったんです」