ウクライナ戦線に北朝鮮1万2000人派兵で急速に高まる「朝鮮戦争」&「台湾侵攻」勃発の足音



地図を広げソウル攻撃を計画

しかも、すでに戦闘も始まっていると伝えられている。

ロシアが占領している東部ドネツク州周辺では、ウクライナのミサイル攻撃により北朝鮮軍の将校6人を含む20人が死亡。また、ウクライナの前線に派遣された北朝鮮軍からは18人の脱走兵が出ているとの報道もなされているからだ。

それだけ前線の状況は過酷だと言えるが、銃弾や砲撃が飛び交う過酷な環境の中で生存した兵士たちは、鍛えられ、極めて屈強になると考えられる。

北朝鮮とロシアが連携を強める背景には、正恩氏とプーチン氏が6月に事実上の軍事同盟となる「包括的戦略パートナーシップ条約」を結んだことがある。

プーチン氏を北朝鮮に招くなどして親密になったことで自信を深める正恩氏は、隣国の韓国に対して牙をむき始めた。

これまでは対立しつつも「南北統一」を掲げていたが、ここにきて正恩氏は「韓国は他国であり、明確な敵国だ」と明言し、歴史をさかのぼって一切の関係を断絶すると宣言した。

韓国が無人機を北朝鮮の首都・平壌に飛ばしたと批判、韓国につながる道路や鉄道を爆破したほか、北朝鮮に残る韓国との友好の印である記念塔を破壊するなど徹底している。

正恩氏は「ソウルとの悪縁を断ち、つまらない同族意識や統一という非現実的な認識を払いのけた」と韓国への敵意をむき出しにしている。

また、正恩氏が地図を机上に広げ、ソウルを攻撃する計画を立てている様子も北朝鮮メディアが報じている。

「北朝鮮は憲法を改正してまで、韓国を敵対国家と位置付けただけに後戻りはできません。憲法には北朝鮮の領土や領海の規定を一方的に拡大している可能性があり、韓国が国境を越えてきたと因縁をつけて武力行使、朝鮮戦争に打って出る暴挙が懸念されている」(前出・軍事ジャーナリスト)