高市早苗・小泉進次郎・林芳正が手ぐすね…衆院選で「自民惨敗」なら石破政権倒閣で再び総裁選勃発へ



言行不一致で党内は内ゲバ状態

実際、石破首相は周囲に「ここまで来たら突き進むしかない」と漏らしており、安倍氏に近い関係にあり、総裁選で高市前経済安全保障担当相を支援した高鳥修一前衆院議員は、X(旧ツイッター)に「安倍派を狙い撃ちにして抹殺しようとする勢力がある」と書き込んだほど。

もちろん、非公認だったり重複立候補できなかったりした前議員らには同情票も一定数は集まるだろう。だが、「裏金候補」に浮動票の期待はできまい。

待っているのは「落選」という地獄のコースだ。

もっとも、そうした一方で石破首相に向けられた世間の目が厳しいのも事実だ。

政治部デスクの話。

「解散前に予算委員会を開くと言って開かず、持論のアジア版NATO(北大西洋条約機構)構想や選択的夫婦別姓制度などを封印するなど言行不一致、石破カラーなしの政権が支持されるはずはありません。おまけに党内は内ゲバ状態。これを考えれば与党の過半数割れは避けられないでしょう」

与党の解散時勢力は自民の256議席と公明の32議席を合わせて288議席だ。

与野党は衆院の計465議席を争っており、過半数は233。減少幅が55議席以内なら与党で過半数を維持することになるが、56議席以上だと過半数割れとなる。

そもそも、50議席以上も減らすことはあり得るのか。

政治担当の論説委員はこう解説する。

「当初、自公で過半数割れと言われていた与党大惨敗のシナリオが崩れたのは、候補者を一本化しようという野党共闘が遅々として進まなかったからだが、自民と野党の接戦選挙区は100以上、劣勢が40カ所に及ぶと言われている。また、公明党も議席を減らす見通しで、流れ次第では50議席くらいあっという間にひっくり返ってしまう可能性も高いのです」