「石破内閣が長期政権なら消費税15%の恐れも」森永卓郎が“令和恐慌”の可能性を激白!

森永卓郎 (C)週刊実話Web
9月27日に行われた自民党総裁選の決選投票で高市早苗経済安保相を21票差で破った石破茂元幹事長が新しい自民党総裁に選ばれた。

残念ながら、これで日本経済は「令和恐慌」まっしぐらになりそうだ。今回の選挙結果を一番喜んでいるのは、間違いなく財務省だろう。奇しくも決選投票が、9人の候補者のなかで最も緊縮派の石破氏と最も緩和派の高市氏の2人で争われたからだ。

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財務省は、9人の候補者のなかで8人まで、ザイム真理教に洗脳していた。唯一失敗したのが、高市氏だった。だから高市氏が当選したら財務省がパニックに陥っていたのは間違いない。

一方の石破氏は、私自身も何回か話をしたことがあるのだが、人間的にはとても良い人で、他人の意見に真剣に耳を傾けてくれる。ただ安全保障や地域活性化には詳しいのだが、経済に関しては完全なシロウトだ。

だから、財務省のご進講を受けてすっかり洗脳されてしまったのだ。「日本の財政は極めて深刻で、政策を推進するためには消費税増税は避けられない」と信じ込んでしまった。

今回の総裁選でも、他の候補者が増税に慎重な姿勢をみせるなか、石破氏だけが増税を否定しなかった。これで財務省が目指す消費税率15%への道筋がついた。 

世界経済が減速に向かうなかで、世界のマクロ経済政策は、金融緩和・財政緩和に大転換されている。そのなかで、日本だけが逆噴射の政策に走ろうとしている。

植田和男総裁が率いる日銀は、さらなる金融引き締めのスタンスを変えていないし、石破総理が率いる政府は増税・増負担の財政引き締めに走ろうとしているが、日本経済はすでにデフレの入り口に立っている。そのなかで金融と財政の引き締めをしたら、恐慌に向かうのは確実だ。