森永卓郎が立憲民主党の“終焉”を予測「野田佳彦氏の代表就任で完全に終わった」

森永卓郎 (C)週刊実話Web
9月23日に行われた立憲民主党の代表選挙で、野田佳彦元総理が代表に選ばれた。このことで、私は立憲民主党が完全に終わったと考えている。

そもそも立憲民主党が生まれたきっかけは、希望の党だった。2017年9月25日、東京都の小池百合子都知事が、新党結党と代表就任を発表した。都民からの高い支持を背景に、一気に国政に打って出て、政権を獲得する構想だった。

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民進党の前原誠司代表は出馬予定の全候補の新党合流を求めていたが、小池氏は安全保障政策や憲法観などに基づき選別の方針を示して、リベラル派の議員を「排除します」と断言した。

そこで排除された議員を中心に枝野幸男氏が立ち上げたのが、立憲民主党だった。当然、立憲民主党所属議員の大部分は、リベラル派となった。

その後、総選挙で惨敗した希望の党が解党に追い込まれる一方で、2020年に国民民主党が合流するなど、立憲民主党は確実に党勢を拡大していった。そして同年、再び入党してきたのが、野田佳彦氏だった。

つまり、創業社長の枝野氏にとって、今回の代表戦は「軒先貸して、母屋取られる」結果となったのだ。野田氏は、自他共に認める保守政治家である。だから、自民党や維新との連携を目指している。それは政策面でも同じだ。