「清原ジュニア」ヤクルトが中日に代わってドラフト指名の“怪情報”

清原和博 (C)週刊実話Web
「責任をとってけじめをつける。結果がすべての世界」

ペナントレース最終盤の9月18日、ヤクルトと最下位を争う状況で、中日・立浪和義監督が今季限りで辞任すると電撃発表した。

会見場では、こんな情報がささやかれていた。

「2年契約最終年のヤクルト・高津臣吾監督も近く退任する。後任は元ヘッドの宮本慎也氏で固まっている」

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球界に多くのOBを輩出しているPL学園は、独自のネットワークを構築し、球界事情に詳しい。

中日の立浪監督と片岡篤史ヘッドが退任し、同学園で両氏の1学年後輩だった宮本氏がヤクルト新監督に。退陣、組閣の準備を進める中で情報が漏れた可能性がある。

状況は真逆だが、3氏ともに悩ましい案件が今秋のドラフトだ。

プロ志望届を提出した慶大4年の清原正吾内野手の取り扱いである。

父親が西武、巨人、オリックスで通算525本塁打を放った“球界の番長”清原和博氏。PL学園では立浪監督、片岡ヘッドの2学年先輩で、宮本氏の3学年先輩だ。

「就任以来、立浪監督は清原氏の入閣を球団に働きかけたが、結局、実現しなかった。そこで子供時代から知っている正吾のプロ入りだけは道筋をつけようとした」(地元メディア幹部)

しかし、中日はドラフトの上位指名はもちろん、下位指名にも難色を示している。

「そこに飛び込んできたのがヤクルト宮本監督の情報です。立浪監督はこれに安堵し、ケツをまくって退任したのではないか。成績は振るわなくとも観客動員は好調で球団は続投の方針でしたから」(同)

リーグ戦通算ホームラン0本

清原ジュニアの評価が低いのには理由がある。

中学時代はバレーボール部、高校ではアメフト部に所属。慶大で少年野球以来となる6年ぶりに野球復帰したという変わり種だからだ。

今春から4番を任され、東京六大学のベストナイン(一塁手)にも選出されたが、リーグ戦の通算ホームランは0本だった。

東京六大学選抜チームの4番打者として日本ハムの二軍と対戦した8月31日になって、ようやくエスコンフィールドで左越えの本塁打を放ったことで脚光を浴びたが…。

「中日も含め、育成契約なら検討する球団もあるだろうが、常識的に東京六大学選手の育成契約はない。慶應ならなおさらです。しかし、神宮球場が本拠地のヤクルトならあり得る」(スポーツ紙記者)

実際、ヤクルトはミスターの長男・長嶋一茂(立教大)をドラフト1位で指名した実績もある。

「先輩・立浪氏の思いを汲んで、宮本氏が監督受諾の条件に清原指名を要望したとの情報もある」(同)

慶大には正吾内野手だけでなく、元広島・前田智徳氏の息子の晃宏(3年・投手)や広池浩司氏の息子・浩成(2年・投手)もいる。

さらに慶應高には昨年の春夏甲子園に出場し、夏は107年ぶりに全国制覇を果たした清原氏の次男・勝児内野手(3年)らのスター予備軍も控えている。

彼らを取り込む上でも「正吾内野手指名」の持つ意味は大きい。

そのヤクルトは、9月21日の中日戦でCS進出の可能性が消滅し、高津監督の退任は避けられない状況だ。