生放送中に痛恨の失言「トイレはCM中に行ってください」乱一世が引き越した芸能史に残る舌禍事件

番組を盛り上げたい一心でペロッと口に…

番組の名物は映画監督の山本晋也、通称「カントク」による性風俗関係のレポートで、その最中に山本が発する「ほとんどビョーキ」(行き過ぎたサービスなどへの驚きと称賛を込めた一種の褒め言葉)というフレーズは当時の流行語にもなった。

そんな山本と共に『トゥナイト』『トゥナイト2』でレポーターを務めていたのが乱一世だった。

大学卒業後、ディスコのDJを経て1976年にラジオ番組『ザ・パンチ・パンチ・パンチ』(ニッポン放送)のパーソナリティーとして芸能界デビュー。明るいキャラクターとスピード感あふれる語り口を買われ、テレビでも『巨泉のこんなモノいらない!?』や『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』(共に日本テレビ系)などの人気番組でナレーターを務めていた。

だが、順調だったキャリアは1997年8月に、突如として中断してしまう。『トゥナイト2』の生放送中、乱は自分の担当したコーナーがCMまたぎで放映される際、どうしても視聴してほしいという気持ちから、つい「トイレはCM中にどうぞ行ってください」とコメントしてしまった。

のちに乱は、この発言について「番組を盛り上げたい一心だった。視聴率も落ちかけていて、“これからすごいことが起きますよ”と。そこでペロッと出てしまった」と話しているが、当初は番組プロデューサーも「乱さんの言ったことだから、みんなシャレだと分かる」として、不適切発言についての謝罪も不要との判断だったという。