遠藤憲一が長澤まさみに「キモい」と引かれた一言は? 三谷幸喜最新作『スオミの話をしよう』出演者インタビュー


遠藤憲一 (C)週刊実話Web
――最初はリハーサルでも苦労されたとか。

遠藤「魚山のキャラクターは、“真面目にパニクっている”ということなんだと思うんです。俺を含む5人の元旦那が、スオミはどこにいるんだろうとパニクる場面のリハーサルで、『自分が一番スオミを愛している気持ちでやって』と言われていたので、ちょっとパニクり方が大きくなっちゃったみたいで。
同じ場面の3回目ぐらいの稽古のとき、声がかれてガラガラになっちゃったんですね。自分的にはちょっと頑張っちゃったぞ、みたいな気持ちだったんですけど、三谷さんが『この役のイメージは高倉健さん。健さんは、声をからすような芝居はしないから』って。それで翌日、今度は健さんみたいにしてみたら、『それ忘れて』って言われました(笑)」

――そのご苦労があってか、映画ではまさに「真面目にパニクる」魚山がいました。笑いを誘うパンチある一言も冴えていました!

遠藤「それなら良かった良かった。集中型の男なんですよね」

――ほかの見どころとして、タキシード姿でのダンスもありましたね。

遠藤「ダンスは事前にリハーサルをしたんです、1カ月くらいかけて。あれで男性軍はチームになったって感じがします。みんながビシッと合ってほしいという指示だったんですけど、ダンスに慣れている人たちじゃなかったので。ミュージカルをやっていたのは、瀬戸康史くんと小林さん。小林さんはミュージカルスターですから、めっちゃうまいんですよ」
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――遠藤さんは、ダンスはお得意なんですか? 

遠藤「俺は覚えるのが苦手なんです。だから、覚えるのが一番遅かったんじゃないかな。本番では大丈夫でしたけど、稽古でもうみんな合ってきたぞというときに失敗して『もう1回やらせて』ってなってたんで…不器用なんですよね」 

“魔性の女”とは距離を置く 

遠藤憲一 (C)週刊実話Web
――ところで、遠藤さんはスオミのようなミステリアスな“魔性の女”に出会ったことはありますか?

遠藤「さすがに実生活で出会ったことはないですね(笑)。それに、本当に魔性と感じる人はあまり得意じゃないですね。もしいたとしても、あまり近づかず距離を置いちゃいます」

――実生活では近寄り難い魔性の女・スオミに振り回される遠藤さんたち俳優陣の演技が見どころの本作ですが、完成した映画を見終えた感想は?

遠藤「出演者って、1回目は自分自身がどうだったか緊張しながら見るんですけど、それを抜きにしても楽しく面白い映画になったと感じます。最近は、みんなで見に行ける楽しい映画って、あるようでそんなにないですよね。この映画は、世代がバラバラでもみんなが楽しめると思うので、大勢の人に見に行ってほしいですね」

――『スオミの話をしよう』はまさにそんな作品になっていると思います。ありがとうございました!

取材・文/牛島フミロウ、企画・撮影/丸山剛史

ヘアメイク:村上まどか
スタイリスト:中本コーソー
衣装協力:suzuki takayuki
(C)2024「スオミの話をしよう」製作委員会
映画『スオミの話をしよう』
9月13日(金)全国公開
監督・脚本:三谷幸喜
製作:フジテレビ、東宝
制作プロダクション:エピスコープ
配給:東宝
キャスト:長澤まさみ、西島秀俊、松坂桃李、瀬戸康史、遠藤憲一、小林隆、坂東彌十郎ほか
遠藤憲一 (C)週刊実話Web

遠藤憲一(えんどう・けんいち)

1961年6月28日生まれ。東京都出身。1983年に『壬生の恋歌』(NHK)でドラマ初出演。刑事・サスペンスドラマ、時代劇などの出演を続け、90年代後半からはVシネマやオリジナルビデオ作品にも出演。悪役からコミカルなキャラまでこなす演技派俳優として人気を集め、現在はCMやテレビ番組などのナレーターとしても活躍中。