北朝鮮が飛行距離1000キロ超の「自爆型ドローン」を開発 狙いは韓国と日本か

経済支援交渉が暗礁に乗り上げ日本への苛立ちが倍増!

北朝鮮は、ロシアの技術支援も得て、核やミサイルを開発してきたが、ドローンは通常兵器に比べてコストも安い。低空で飛行するためレーダーに探知されにくいというメリットもある。

敵地で画像や通信情報を入手する偵察用ドローンや、爆弾を搭載して敵に向かって飛ぶ攻撃型のほか、暗殺など特殊作戦にも使えるドローンに活路を見出している。自爆型の水中ドローンやAIのドローンへの導入にも積極的だ。

これらの武器が対象とするのは、まず北朝鮮が敵国とする韓国だ。朝鮮戦争は現在も休戦状態で、文在寅大統領時代には南北統一ムードもあったが、保守系の尹錫悦大統領になってからは関係が悪化。正恩氏は「ソウルを火の海にする」と息巻いているほどだ。

さらに、正恩氏は日本をも標的にしているとみられている。

「韓国の軍事系シンクタンクは、北朝鮮のドローンの中には航続距離が1000キロを大きく超えるものもあると分析しています。北朝鮮の首都・平壌から日本の九州は約700キロ、東京でも約1200キロなので、日本も十分に北朝鮮の自爆型ドローンの攻撃対象の範囲となります」(同)

ただ、これには日本と北朝鮮の関係悪化も影響を及ぼしているようだ。

「核・ミサイルの開発で経済制裁の対象となっている北朝鮮は、日本に経済支援を再開してほしいと、事あるごとに秋波を送っています。一時は正恩氏の妹・金与正氏が、岸田文雄首相を北朝鮮に招待する意向を示すなど関係改善を図った時期もありました。ところが、『拉致問題は解決済み』とする北朝鮮側の姿勢を日本は受け入れられず、立ち消えに。岸田首相はその後も正恩氏との首脳会談を模索したが、これも退陣が決まったことで振り出しに戻ってしまった。正恩氏としては交渉相手の日本への苛立ち、不信感が募っているのです」(大手紙外信)